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研究で、はたして情報産業に影響を与えることが出来るのか?

2007年予想及び雑感

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せっかくなので、2007年の予想を、自分のメモ代わりに書いてみようかと思います。あたるかどうかは知りません(あはは)。

  • Software, Service

とにもかくにも予想しにくいSoftwareの世界からいきます。

Web 2.0、Ajaxが出てくるやらで2006年は過ぎていった感があります。今年はおそらく、Microsoftが巻き返しを見せるとしになるやら成らないやらという感じです。Ajaxブームは、お膳立てを一応していた当のMicrosoftにも意外なものだったでしょう。これのおかげで、いわゆる現在のBrowser環境であるDHTMLに非常にフォーカスがあたることになってしまいました。Ajaxブームの前は、もうclient環境としてはブラウザは限界に来ているかなという雰囲気が漂っていたのですが、ところがどっこい、いきなり主役をはることになってしまいました。

大企業はやはりある程度長期的な計画をもっているので、ようやく船出をするVistaがどれほど受け入れられるか(おそらく徐々に浸透していくという形になるのでしょう)、そして、XAMLをはじめとするWindows Presentation Foundataionがどのぐらいプレゼンスを持つか、というあたりが気になるところです。

一方のRich ClientのメジャープレーヤーAdobeはFlashとPDFを統合した環境Apolloで迎え撃つことになりそうです。さらに、Firefoxは、AdobeからActionScriptエンジンを供給されることになりましたし、まだまだAjaxも息が長そうな感じがします。

誰が勝つにせよ、SoftwareのService化の流れは止まらないと思われます。

ここまでの予想は、まぁ、誰もがする範囲内。おそらく、今年は、ゲームコンソールが予想以上に健闘しそうです。というより、もはやゲーム業界もサービスを意識せずにはビジネスが成立しにくくなっているので、各社背水の陣に近い形でサービスを提供するようになるでしょう。携帯電話が、少し前にこの方向でブレークしましたが、今年はおそらく、Wii, PS3, XBox360のどれかがある程度抜け出すことになりそうです。(あたるかな...)

  • Hardware, System

こちらは再編が今年も続いていきそうな気配です。特にデジタル家電(Digital Consumer Electronics)あたりに動きがありそうな気配です。そもそもデジタル家電などと騒いでいるのは日本ばかりという感じもしますが、結局のところこういうカテゴリーが成立しているのは、半導体(誤解を恐れずに言うならPC)のビジネスモデルに家電も引き込まれていっているからです。

結果として、デジタル家電でもご多分に漏れず、徐々に水平分業の体制に収斂しつつあるというのが、現在の状況です。こういう状況では、ハードウェアに関して言えば、やはり半導体の経済がものを言います。結局は、一番数が出るチップをはじめとするパーツをどこが供給できるか? というところが鍵になりそうです(Cellは、まさにこの部分を狙っているチップと思われます)。ソフトウェアに関して言えば、如何に汎用性のあるコンポーネントを提供できるかが鍵になります。

つまりは、デジタル家電も勝ち組と負け組がくっきりと分かれてくる(収益力の高い企業と低い企業に分かれてくる)年になりそうですが、日本の企業はまだまだがんばらないと大変そうです...。というのも、ほとんどの日本企業が垂直統合から抜け出しにくくなっているように見えるからです(この傾向がくっきりと出ているのが、液晶vs.プラズマテレビの戦いです)。

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