前職時代から労働時間は2倍になったが、働きがいは20倍になった件②
僕の所属するケンブリッジという会社が働きがいのある会社ランキ
去年は小規模部門で2位だったので、2年連続の2位だ。国内400社近くがエントリーするなかこれは結構すごいことでは・・・。
それもあって今回は「働きがい」について書いてみる。
前回は「仕事の内容と働きがい」
- お客さんの顔が見えること
- チームで働くこと
- 強みで戦うこと
- 1+1を3にも4にもすること
このあたりが僕の働きがいに繋がってる。今回は「評価」についてだ。
前職とケンブリッジは「評価の納得度」が圧倒的に違った
これは"高い評価をして欲しい"と言う話ではない。
前職でもケンブリッジでも同じようにそこそこ高い評価をしてもらっていたし、むしろ前職の方が高く評価してくれていたかもしれない。
評価の良さとか高さではなく、「評価の納得度」が全く違ったのだ。
高く評価されていたにも関わらず、なぜ納得度が低かったのか?前職時代を振り返ってみる。
①「その評価になった理由」がわからない
前職では、なぜその評価になったのかさっぱりわからなかった。そもそも評価の基準が曖昧だし、どんな項目で評価されているのかもわからない。
項目毎にどんな評価が付けられたのも全くわからない・・・。それもどうよ?という感じがするが、実際そうだった。
自分の目標管理もしていたが、それ自体も適当・・・。しかも、目標管理がどう評価に影響しているかも全くわからなかった。
②そもそも「評価結果」もわからない
評価プロセスが曖昧なだけではなく、評価結果自体もよくわからない。
「君の評価はAだよ」と教えてもらう機会がなかったのだ。
唯一、もらったボーナスの額から推察が可能だったが、それも同期と比較して相対的に把握するしかなかった。
「どうやら、あいつよりは評価が良いらしい」という感じである。年次の違う先輩達とは比較すらできなかった。
(実は、僕はボーナスの度に、上司に直接自分の評価ランクを確認していたので評価結果は把握できていた。個人的に「教えてくれ!」と頼んだので教えてくれるようになったのだが、例外中の例外だったと思う)
③自分の仕事ぶりを振り返るタイミングがない
評価結果も評価の理由もわからないので、結果的に僕の仕事に対して明確なフィードバックがなかった。
何を改善すれば良いのかも、何で貢献すれば良いのかもよくわからない。
このままで良いのか、全然足りてないのか、もらった給料以上に価値を生み出せているのか、いないのか。
組織に貢献できているのか、お荷物なのか・・・。
そんなことを知る機会がなかったのだ。
厳密には「フィードバックが無いからわからない」というより、全て「自分次第」になっていた。
感度の高い何人かはそういう事を"自分で意識しよう"としてた。僕もそうだった。
でも "自分で意識する"人間ですらごく一部で、会社には「自分の評価を適切に知るべきだ。きちんと仕事を振り返るべきだ」という雰囲気はまったくなかった。だからほとんどの人間はただ目の前の仕事をこなすマシーンになっていた。
※僕や一部の人間は、"自分なりに意識しよう"としていたけれど、今考えればそれは所詮「自分なりに」の範囲だった。自分以外からフィードバックを得る機会がないのだから「自分で意識する・察する」しかなかったのだが、それでは全く足りなかった・・・。
僕はケンブリッジに移って、フィードバックがあふれる環境に身を置いて初めてわかった。いかにフィードバックが大事で、自分では補えないものなのか。正直にいうと、前職時代は「フィードバック」という言葉さえ頭になかった・・・。
④昇格昇給に「自分でどうにもならない論理」が働く
前職では、「年間に昇格できる人数」が決まっていた。
「A評価をつけられる人数」も決まっていた。1つのタイトルに「最低3年は在籍すること」という時間条件まで付いていた。
これによって「主任に上がれていない先輩たちが多くいると、その人達を先に上げてあげたい。だから彼らが優先的にA評価になり昇格候補となる。どれだけ自分の働きが良くても評価もされないし昇格候補にもなれない」ということが起こっていた。
逆に先輩が全然いない部署や、その年に昇格する候補者が全然いないと、イマイチな成績でも自然と昇格候補になる。という感じだ。配属先の部署の人口動態大きく影響を受けてしまう。
自分の能力や振る舞いとは全く別の論理で、昇格昇給が決まるのである。(総額人件費をコントロールをするための方法なのは分かるが、一人の社員としてはなんとも納得のいかない話だ)
これは他責のマインドを生みやすくなる。
自分のパフォーマンスや振る舞いと関係のない世界で昇給昇格が決まるのだから、他責にしたくなるのも無理はない。他責のマインドは何も良いことがない。
出来ない理由を外に探すようになり、内発的動機が減少する。やがて自己を高めるモチベーションが下がっていく・・・。
ではケンブリッジではどうなのか?
ここまで、前職での状況を整理してみた。あくまで僕が所属していた頃の状況であり、今では評価の仕組みは大きく改善され、納得度の高い仕掛けになったらしい。評価のフィードバックもしっかり行われているそうだ。それでも今回敢えて当時の状況を紹介したのは、世の中にはまだまだこんな感じの会社が多いだろうと思うからだ。
「評価」というとすぐに「給与・待遇」と直結して考えられがちだがそうではない。給与の高さとか、評価の高さは問題ではないのだ。
適正に評価して欲しい。客観的に自分を見ることで、成長の機会を得たいだけなのだ。(少なくても僕の場合は)
では、ケンブリッジではどうしているのか?
前職しか知らなかった当時の僕には、ケンブリッジの仕掛けは目から鱗だった。
続きはこちら「僕の評価シート公開 ~ケンブリッジの評価制度は、働きがいに直結していた~」
「世界で一番やさしい会議の教科書」が絶好調です!異例の1万5千部突破!