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橋本正徳の非営利な活動を報告します

サンフランシスコのコワーキングスペースで仕事してみた

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コワーキングスペースについてちょっと書いてみる。僕自身、かなり興味があり、なんならオーナーになってみたいと思ってるくらい。でも、まぁ、友人達がやっているので、バーチャルで体験しておけばいいかな?といった具合。
さてさて、これから、コワーキングスペースについて書くのだが、サンフランシスコのコワーキングスペースについては、以下の記事が参考になるので、ここを読まずに、他の方が書いたのを読むっていうのがお勧め(笑。

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日本生まれのインターネット関連サービスの海外進出」で書いた通り、今年の8月の頭に、イベント出場のために、シリコンバレーへと行ってきた。その後、サンフランシスコに移動し、業務時間はコワーキングスペースで仕事をしていた。時差の為、ミーティングは、夜、ホテルからになったが、その他のことは、コワーキングスペースにて行った。お邪魔したのは、Citizen Space。そこで感じたことなどを、つらつらと。

多くの無料サービス
フリーミアムというか、コワーキングスペースは無料が溢れている感じがした。まずは、初日無料というコワーキングスペースを結構見かけた。コワーキングスペースは結構な数あるので、1週間滞在するのであれば、いたるところのコワーキングスペースを渡り歩けばよさそう!とまで考えた。多分「お試し」の意味合いで無料なのだろう。有料だと、1日10ドルから20ドル。
Citizen Space では、コーラなどの缶ジュース、ベーグルなどの軽食が無料(使用料にインクルードされてるだけかもしれないけど)。最終日には、僕がいたからか「インターナショナル・デイ!」といって、管理をやっているっぽいTobyさんが昼飯をみんなに作っていた。無料。無料のからくりは、各種企業からのスポンサード。想定だが、スポンサーは、こういうワーキングスペースに協賛することにより、リクルーティングや、投資先のリサーチなどを期待しているのだろうと思う。

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スタートアップが沢山いる
新しいアプリケーションやサービスを作ろうとしている人がほとんどのように思えた。iPhoneアプリなんかが多そう。特に秘密っぽくしゃべってる風でもなく、オープンに話している雰囲気があった。そもそもこういう場所を作業場所として選択しているのだから、基本的に、中で作業している人はオープンマインドなのだろう。もし、自分がスタートアップで、アプリを作っているような類いの立場であれば、すごく楽しい場だっただろう。とにかくスタートアップがウジャウジャいる(笑。コワーキングスペース1カ所にシードステージのスタートアップが何社かいる状態。いったい、サンフランシスコにはどれだけスタートアップがいるんだ?と考えたら、ワクワクするのと同時にゾッとした。
僕がいたときは、ぶらっと投資先を探している人が来たり、なんだか、テレビメディアっぽい人が休憩の為に立ち寄ったりしてた。

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ホスト役が構ってくれる
サンフランシスコで体験する前から、コワーキングスペースのホスト役って、かなり肝なんだろうなと想定していた。コワーキングスペースを使う目的としては、場所の確保もさることながら、スタートアップ同士のコミュニティー形成や、情報の流通などが大事で、その営みを活性化するのが、ホスト役であると思っていたから。確かに、ホスト役をやっていたTobyさんは、非常に気さくで、よく話しかけてきてくれた。「日本の企業で、cacoo.comをやってるよ!」っていうと「おー!cacoo.com!」と良い反応をしてくれた。どうやら、ここで、以前うち(株式会社ヌーラボ)のCacooのマーケティングチームが、Meetupをしたから、覚えてくれていたようだ。また、ちょうどCitizen Placeに訪れたTwitter社で働いてくれている方を紹介していただき、偶然にも、Twitter社へと訪問もできた。これは、「超偶然だ」と現地の方も言っていたが、まぁ、そういう出会いをエスコートしてくれるのが、ホスト役だった。

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さらに、うちでやっているタスクマネージメントツール「backlog.jp」のステッカーを渡した翌日、トイレに貼っててくれた。結構気に入ってくれたみたい!

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コワーキングスペースだけでは普通である
日本でもコワーキングスペースってのは、流行っているし、福岡にもAIP cafeがあったり、他にもいくつかコワーキングスペースが立ち上がっている。すでに、コワーキングは、目新しいものではなく、普通であると思っていいくらい。
観察した結果、起業のコストが安くなり、横の繋がりが重要視されてる今、スタートアップをインキュベートする仕組みが徐々にコワーキングスペースのような形態に変わってきたんだな、という印象を得た。スタートアップが使う環境としてのコワーキングスペースという意味では、シリコンバレーのようなスタートアップを成長させるライフサイクル、エコシステムがそこにあるかどうかがポイントになり得る。日本においては、それが「他のコワーキングスペースにはない新しさ」になるかな?と思った(あと、ホスト役ね)。もし、僕がコワーキングスペースをやるとしたら、その辺の仕組みを考えるのに注力するなぁ・・・と、脳内でシミュレートしてみた。でも、コワーキングスペースをただ作るだけでも大変なのは、非常に良く分かっている(笑。

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僕は働きやすかった
落ち着くプログラミング環境が「地下鉄」もしくは「駅」という僕には、会話など程よい雑音もあるコワーキングスペースが働きやすく感じた。ときどき、イベントもあってるようだし、出会いがいっぱいありそう。

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事務所はいらなくなる?
「事務所はいらなくなる?」という話題をよく耳にするけど、それは無いな・・・と思った。やはり、そこそこの規模になると事務的な機能は必要で、それが個人のみで行われるようなことは少ない。お金の面での工夫の為にコワーキングスペースを使うことはあっても、身近な目標で「○○に事務所を構えたい!」という人は多く存在するようだ。当然と言えば、当然か。しかし事務所を作った場合でも、横の繋がり、コミュニティー形成となどが重要というスタイルは変わらないようで、そこで、「ミートアップ」が、企業内で行われることがあるのだろうと思う。ミートアップについては、別で触れようかな?と思う。いずれにしても、コワーキングスペースにいるのは、シードなステージのスタートアップで、その後は、当然事務所を得るのだと思う。もしくは、併用とかがあるのかな?
あ、そういえば、事務所があったとしても、週のうち3日だけが出勤日で、それ以外は、自宅やその他の場所で仕事をするというワーキングスタイルが多いようにも感じた。その場所にコワーキングスペースを活用するだろう。事務所機能が変わってきているのかもしれない。うちでも、参考にしたいな。

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以上、またまたコワーキングスペースについて書いてたけど、なんだか、着地地点が分からなくなった感じで、このエントリを書き終えたい。難しいね、ブログ。まえの「日本生まれのインターネット関連サービスの海外進出」は、そこそこ知り合いに好評で、続けて書いてみた。また、誰かが喜んでくれるのであれば、書いてみようとおもう。

なにか、質問などあれば、コメントでやり取りしましょう。
ではでは。

PS. 福岡で2011年の9月に「GuildCafe Costa」というワーキングスペースを @ggaoki が大名に開店する。大変楽しみ。

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