Re:オープンソースビジネスの誤解はRed Hatから始まった
SaaSも有償Linuxの台頭もすべては持続性を保障するサービスの成長と言えるのではないでしょうか。今や、ソフトウェア自体を作ることは何でもないことです。OSからアプリに至るまで、誰でも作れるようになりました。そこに対価を見出すことは難しく、今後は、それらのソフトウェアを動作させ続けること、あるいは、変化に対応し続けることが重要な時代になりました。私はこの動きをシステム保障の時代への突入と捉えた次第です。『日本のITは世界を制す!? > オープンソースビジネスの誤解はRed Hatから始まった : ITmedia オルタナティブ・ブログ』より
米IDCの調査報告は見ていないが、内田さんの解釈に共感を感じる。実際に、ユーザはオープンソースプロダクトを「フリーウェア」と変わらない認識で、利用しているケースが多くあると思う。DIコンテナのSeasar2も、イベントのアンケートにて「継続性」を期待されることが多々ある。そういう雰囲気(?)のもと、期待できるのが、「サポートビジネス」や「教育ビジネス」だ。「継続性」を保つには、それなりの資金が必要となるので、Seasarファウンデーションでは、「サポート」「教育」にまつわる事業を計画し、「サポート企業」、「教育企業」の発掘を行っているところだ。そうやってどうにか資金の調達方法を考えることも、「継続性」を持つ為には必要だ。
今のところ、このような必要性を感じ、「ソーシャルエンタープライズ」という最近の流行にも共感し、注目している。Seasarファウンデーションは、国内オープンソースソフトウェア開発コミュニティの運営支援と、支援コミュニティの開発成果物に付随する知的財産権管理を通じて、広く社会貢献を行っていくことを目的とした特定非営利活動法人である。先頃のイベント「Seasar Conference 2009 White」にて「良質なオープンソースソフトウェアを開発するコミュニティへの支援活動を通じ、IT技術ならびにIT産業の振興を計り、高度情報化社会の実現および、国際協力に貢献します」と、Seasarファウンデーションの目指すものを、改めて発表した。各理事、事務局、忙しい仕事の合間を縫っての活動だが、確実に進むことができればと思う。
「Seasarファウンデーションは、開発者の連携やほかのコミュテニィへの規範となること、そして開発者ミーティングなどによるコミュニティの活性化を通じて、日本IT業界全体の底上げや高度情報化社会の実現、国際協力などを目指している」(橋本氏)Seasarファウンデーションは、いままでSeasar2のプロダクトのメンテナンスやサポートを主な施策としてきた。今後は、出資者を募りながら、現在進行中のものを含めて以下の4つの施策を展開し、新たなOSSビジネスの創造を行っているところだ。