研修企画で現場管理職の心を掴もう!
人材育成や教育に携わる人とご一緒に「参加者に喜ばれる研修を提供したい」。
そんな思いから、「使える研修を企画・運営するためのアプローチ」について紹介する第2回目。今回は、「研修企画で現場管理職の心を掴もう!」です。
「こんな忙しい時期に・・・」、「うちからも出さなきゃダメ?」
・・・せっかく予算を取り実施にこぎつけた研修案内を出した途端、こんな言葉を返された経験がある方も多いのでは?
「皆のために」と思って取り組んでいればいるほど、寂しい気持ちになりますよね。
では、
「忙しいけど、この研修は出しておきたい」
「うちの枠まだある?」
・・・と「待ってました!」と言わんばかりのリアクションがあったらどうでしょう?
同じ仕事をするなら、こういうリアクションが得られるようにしたいもの。
それでは、そのようなリアクションを得るためにはどうしたらよいか。
人材育成の仕事に携わり25年近く。
今でも日夜このことを考え続けています。
そんな日々の中、現時点で効果があった方法をご紹介すると、
それは、
・現場を見る
・現場の管理職の意見をお聞きする
こと。
(※ここで言う「現場」とは、社内の「各職場」のこと)
というのは、現場を見ずに進めると、
・企画側の期待の押し付け
・研修対象者の一部だけを見て「ここができていない」という決め付け
・現場の状況に即さないプログラム構成
となり、レベルが高すぎるか低すぎる、あるいは、まったく職場に合わない内容となり、使えないからです。
そうした「合わない」状況を回避するために企画担当者ができること。
それは、企画段階で現場に行き、
「こういう研修を企画してるんですけど・・・」と企画背景や主旨を伝え、
例えば、
・特に重点をおいて(トレーニングして)ほしいことは何でしょうか?
それは、なぜでしょうか?詳しく教えてください。
・この内容で不足している要素はありますか?
・よくするための意見をきかせてください。
と、数人(できれば、各所で発言力のある)管理職にうかがってみること。
すると、こちらが考えていたことと少し課題が違っていたり、同じことを伝えるとしても伝わりやすいアプローチが見つかったり、ウェイトをおくポイントを変えられたり、と、研修前に軌道修正ができ、結果として、実践場面に即した内容となり効果が高められるのです。
さらに、
・企画ができた段階
・研修が終わった後
のタイミングで協力くださった管理職に報告を兼ねて連絡。
すると、研修前には参加者を動機づけ、参加後も様子を見て実践を支援するアクションにつながることも。
以上のような効果を実感しているため、研修企画・運営に携わる担当者は、企画過程で、何名かの管理職にアプローチすることをお勧めしています。(一度に全ての管理職にアプローチすることは物理的に難しいので、企画ごとに少しずつ積み重ねていきながら)
イメージとしては、1枚の絵を描くときに、8割方を描いておき、あとの2割を現場の意見をもとに完成させるような。
人材の育成と評価の責任を担っているのは、各所の管理職。
その管理職の意見を汲むことなくして、役立つはずはありません。
そのためにも、彼らの心を掴めるような取り組みこそ力の入れどころなのです。
次回は、「サブタイトルから考える研修企画」をテーマにします。
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