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成功している人はなぜ「日記」を書くのか?

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 「働く人が、仕事を通じて「働きがい」、「やりがい」、「(プチであっても)幸福感」や「達成感」を感じられる組織にしていくためには?」について年がら年中考えている私は、先日、慶應義塾大学で開催された【「幸福学」×「経営学」】なる講演会に参加しました。(リンク先ではご登壇者の発表資料が公開されております)
 さて、その講演会の締めくくりの話の中で、経営学者である小森谷浩志氏の次の一言が心に刺さりました。それは、

「私の履歴書」の執筆者の方にお聞きした話なんですけど、「私の履歴書」に登場する人たち(いわば、世で言う成功者)に、共通点があるかどうか調べたそうなんです。
しかし、あまり共通点はなかったらしいんですけど、彼らはよく「たまたま」という言葉を使うそうです。そして、もう1つ共通していたのは「日記を書く」ということだったそうです。

 「日記を書く」という話を聞いたときに、「やっぱりそうか!」と強く思ったのです。というのは、私は、10年前に起業しました。しかし、うまくいかなかったり、行き詰ったりすることに何度も直面。そのときに、「日記を書いたほうがいい」ということを知り、藁をもすがる気持ちで取り組んでいたからです。

 日記を書くことは効果があります。日記を書き始めると不思議なことに物事が順調に進み始めます。順調になると今度は時間がなくなり、日記を書くことが後回しになります。書かなくなるとまた不調になるので日記を復活。次は何としてでも続けるのですが、今度はそれがとても負担になり、日記を書き続けることが苦行のようになっていました。

 そしてちょうど1年前のゴールデンウィーク前、「日記を休もう・・・」と決意したのでした。

 ゴールデンウィークが明けた直後、私の手元に1冊の本が届きます。
 タイトルは『自らをマネジメントする ドラッカー流「フィードバック」手帳』(リンク先は、過去記事)。内容は、日々の振り返り(セルフフィードバック)を手帳で行うというもの。一般的な「日記」とは違いますが、日々を振り返る目的であることに違いはありません。私は、「試しにやってみよう」と思い取り組み始めます。

 それから1年が経過し、『ドラッカー流「フィードバック」手帳』の効果は・・・

 「効果絶大」です。

 それでは今までの「日記」と「フィードバック手帳」では何が違うのか?
 ①「成果」を明確にイメージすること
   自分がどんな成果を望むのか、それを「日々はっきり意識する」
   この点が物すごく効果があります。
 ②自分の「強みを増やすこと」に注力する
   日記は、今日あった出来事や、どちらかというと「今日の反省」になりやすい。
   「フィードバック手帳」は、「成果」を意識した上で、自分のどのような
   取り組みが「成果」をもたらしたか、(例え「成果らしい成果が出ていなかった」
   としても、成果につながりそうな何かでもOK)それを書きとめる。
   明確に「強み」と思えなくても、「強みの片鱗」であると感じられれば、
   それも書きとめます。
 ③気づいたことは何でも書きとめておけばいい
   日記は、1日の中での主要な出来事に焦点をあてて書き残します。
   「フィードバック手帳」は、常に持ち歩き、自分の「ふとした気づき」も
   書きとめます。
   それを続けるうちに、「点」であった気づきが「線」になり「面」になります。
   それこそが、真に求める「成果」により近づいていくためのヒントとなります。
 ④おまけ・・・休んでもいい、ゆるくていい

 「フィードバック手帳」に取り組み感じたことは、「私の履歴書」に登場する人たちは、誰に習うともなく、自分のよいところ、日々の気づき、周囲の人たちに感謝すべきことなどを書きとめていたのではないか。そんな気がします。また、彼らは「成果」を「手帳」という形で意識しなくても、自分が望むこと、実現したいことを、はっきりと持っていたのではないか、とも思います。

 一方で、私のような凡人は、「時代はこう変わる!」や「これからはこれがイイらしい」という情報を得るたびに、自分が望むこと、実現したいことよりも「時代の流れに合わせること」が大事なように感じ、自分の望みや実現したいことなどは、無意味で、無価値、そして、自分などは取るに足りない人間だと思ってしまいます。そう(無意識でも)感じながら日記を書くことは、負担感を増幅していく気がします。

 しかし「フィードバック手帳」の場合は、「自分が求める成果(望むこと、実現したいこと)」を明確にし、それをもとに日々を振り返り、そこから自分の強みを増やし続けるプロセスがあるので、そうした時代の流れは、流れとして受け止めつつ、自分の中で取捨選択されていきます。(情報に踊らされにくくなります)

 その結果、自分が今やるべきこと、集中すべきことに注力できるので、自ずと成果があがり、続けるうちにその精度も上がっていきます。

 成果が出ないとき、行き詰まると、どうしても焦りから「特効薬」を求める気持ちになります。しかし、そんなときこそ、時間をかけて自分と対話することが必要だったことに、1年経った今、気づかされています。
 そして、この取り組みをした上であらためて「マネジメントの父」と言われたP・F・ドラッカー氏の書籍を手に取ると、時代が大きく動き始めている中で「経営者」、「マネジメント職」、「リーダー職」といわれる人たちがブレたり、迷うことなく、舵取りをしていくための示唆が汲み取れるようになると感じるようになっています。


 その『自らをマネジメントする ドラッカー流「フィードバック」手帳』を世に送り出し、ドラッカー学会理事として活躍中の井坂康志さんが、ドラッカーの英知を多くの人に知ってほしいという思いから、ドラッカーのエッセンスをまとめた、どなたでも閲覧できるホームページ「Drucker Studies(ドラッカー研究)」を公開されました。1日1つのカテゴリーを読む・・・なんて取り組みも、良さそうです。

 そして、ここからはPRです。
 その井坂さんもかかわる「ドラッカー学会」主催「フォーラム」が開催されます。
 テーマ:われわれはいかに働き、どう生きるべきか~「強み」と共に生きる~
      Living with your "strength"
 開催日時:2017年5月13日(土)受付開始10:00~終了予定18:00
        (18:10~20:10 懇親会)
 会場:早稲田大学 国際会議場 井深大記念ホール
 参加費(一般参加の方):フォーラムのみ 5,000円、懇親会参加 9,000円
 詳細は、テーマリンク先案内ページをご覧ください。

 一番大切な「自分」という存在を、しっかり生かすためのヒントがきっと得られる1日です。ぜひご参加ください。

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