「やる気」を制する者は、ビジネスを制する?
激しい環境変化、複雑化する組織で、多様化する人を通じて成果を上げる上で管理職やリーダーにとって役立ちそうなことが、管理職研修などで活用される定番図書、P・ハーシィ、K・Hブランチャード、D・Eジョンソン著 山本成二、山本あづさ訳『入門から応用へ 行動科学の展開 新版 人的資源の活用』に書かれています。そこで、今後われわれがマネジメントをする上で役立ちそうな部分をブログで振り返っております。
今回もなかなか興味深いです。
"動機づけは、極めて重要な管理機能"という話です。
図がいわんとしていることは、従業員の能力を仮に100%とした場合、
・動機づけがされていない人は、その能力の20%程度しか発揮しない
・効果的に動機づけがされている人は、最大でその能力の90%を発揮する
つまり、動機づけにより、パフォーマンスに70%の開きがある。
よって「動機づけ」は、マネジメント上重要なファクターであるという話です。
この図を見た個人的な感想は、日本の組織で働く人って、ボトムラインがもっと高そう・・・でした。
基本的に、「きちんと仕事をしよう」というマインドセットがなされているので、マネジメント側が動機づけを図らなくても、ある程度のパフォーマンスをあげている。あるいは、一定以上のパフォーマンスをあげようという、組織の空気が出来上がっている。そういう印象を受けました。
そして反対に次のことも感じました。この「出来上がった空気感」というのが、もしかしたら管理職側の「動機づけする力」がなかなか醸成されない要因なのかも・・・という可能性です。
というのは、約10年ほど前から日本の組織でも「モチベーション・マネジメント」の必要性が盛んに言われるようになりました。しかし、マネジメント側のスキルに大きな変化は見られていません。むしろ、「それって必要?」ぐらいの空気感が漂っているという気もしています。
このことから言えるのは、管理職側は、自分たちが高いモチベーションで取り組んできたので、「それはあって当然のもの」と考えていて、一方メンバーは、多少の動機づけを必要としている、と言う風に考えることもできるのでは?ということです。
以上のことから、管理職やリーダーは少し見方を変え、この図を見ながら、ひとり一人の顔を思い浮かべ「どの程度能力を引き出せているだろうか?」を考えてみてもいいのかな、と思ったりします。
かくいう私も、社内のメンバーはもちろん、協力会社の人達の能力をどれだけ引き出せていただろうか?と考えると、ちょっと反省が必要かも。「動機づけ」はマネジメント職にとって重要な仕事であることを肝に銘じたいと思うのでした。
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