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良い感情から、良いサイクルを生み出す

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 新入学、新社会人、異動や転勤による新しい職場。3月~4月は、環境が変わる人も多い時期。また、上司やチームメンバーが変わるといった変化もあることでしょう。そんな時こそ、自分を変えるチャンス。良い感情から、良いサイクルを生み出してみては。

 今回は、良い感情から、良いサイクルを生み出す考え方と方法をお伝えします。
 この方法は、日ごろ私が「行き詰まり感」や「なんとなくやる気が起きない」時に取り組み、効果を実感しているものです。(起業家にとって、このような状態は組織存続の危機を招きます。)
方法はさまざまな知識や方法をミックスしています。心理学的に有効とされている「自分にとってのマイナスなことを書き出すこと」、ビジネス上の問題解決のアプローチ法、「"なぜ"を5回」、SMARTの法則、7つの習慣などです。

【用意するもの】
 ・ふせん紙 (100枚ぐらい。なくても可)
 ・サインペン 
 ・白紙の紙、数枚(カレンダーの裏側でも可)

【進め方】
1.ふせん紙(あるいは紙)に、自分が「嫌だ」「不安」「つらい」「苦手」「楽しくない」「うれしくない」「つまらない」ことなど、自分にとっての負の感情をすべて書き出す
2.書き出したふせん紙(紙)から「これは解決したい」と思うものを3つ選ぶ
3.3つ選んだ中から、特に解決したいものを1つ選ぶ
4.負の感情を分析する(「なぜ」を5回繰り返す)
  ※「なぜ」は、「私は」という視点で考える
5.良い感情から良いサイクルを生み出す行動(「するためには?」)を考える
  ※「私ができること」を考える

まずは、1.に取り組み、2.3.へと進めてください。以降は、下図を活用すると進めやすいです。

4.負の感情分析:進め方
 進め方のイメージを図1にしました。お手元の白紙の用紙(または、本図を印刷し)図1の「負の感情」の部分に、「解決したい負の感情が書かれたふせん紙」を位置づけます。ふせん紙を貼ったら「それはなぜ?」と、掘り下げて考えていきます。(表のように「なぜ」と繰り返し考えてください。この時もふせん紙を使うと、書き出しやすいです)
2015年3月27日 負の感情分析.png 図1の右側は、生命保険会社時代(20代半ば)に「ノルマが嫌だ」⇒「だから、辞めたい」と考えていたときの私の感情の分析例です。
 今思えば、「将来の結婚に備えて貯金がしたい」とか、「デートにお金がかかる」とか、「デートの時間を確保したい」とか、それが満たされないことが負の要因だったようです。おそらく順調に契約を取れていれば、「辞めたい」とは考えなかったでしょう。つまるところ「安定的に契約を取る方法がわからなかった」のです。当時は「どうしたら安定的に契約を取れるだろうか?」ということには意識が向かず、短絡的に「毎月のノルマがあるから精神的に負担が大きい。だから辞める」という考え方でした。
 さらに、後からわかったことですが、負の感情を抱えていると「自分本位」になるため、成果が出にくくなります。成果が出ないと「真面目にやるのがばかばかしい」と考えがちで、勤務態度が悪くなったり、手を抜くようになります。当時の私もまさに、このプロセスを辿りました。

 さて、「なぜ」を5回繰り返すうちに、自分が「これか!」や「これか~」と腑に落ちるものが出てきます。(私の場合は、そのポイントにたどり着いたとき、自分にガッガリしました。「そんなことだったの・・・」みたいな感じです)。
 出てきたら「5.良い感情から、良いサイクルを生む行動」に進んでください。
 もし、最初に選んだ負の感情のふせん紙から、しっくりしたものに辿りつけなければ、別のふせん紙を活用し、もう一度やってみてください。ポイントはしっくり感です。

5.良い感情から、良いサイクルを生む行動:進め方
 しっくり感が得られたら、次のステップです。「図2:良い感情から、良いサイクルを生む行動」をご覧ください。まずは表の左側上部「私の希望(私が求めていること)」の欄からスタートです。
 起点となる「私の希望(私が求めていること)」の部分のふせん紙(あるいは紙に直接)に良い感情の状態を記入します(負の感情を肯定的な表現で「上書き」するイメージです)。目的は、自分の感情を「良い状態」の表現に変えることです。肯定的な表現が出てきにくい方も、ここは出てくるまで粘り強く考え抜いてください。
 次に、「良い状態にするためには?」という問いを繰り返します。
 ここは、アプローチの仕方を具体的にご理解いただくほうがよいので、右側の例をご覧ください。
 「目標(ノルマ)が嫌だ」→「営業目標が常に達成できている状態」に上書きしたところからスタートです。
 上書き後は、「するためには?」と、自分ができることを考えます。自分ができることで、日々取り組めることを見つけます。それは、どんな小さなことでもOKです。たとえば、「朝、必ず自分からあいさつする」、「毎日、整理整頓してから帰る」など、簡単なことでも「継続」できることがポイントです。「継続」がとても重要です。
(2015年3月27日18:00追記。「できること」を考える中で、「自分ができないこと」や「わからないこと」に気づくかもしれません。その場合は、周りの人に支援を求めてください。誰かが手を貸してくれますよ)

2015年3月27日 良い感情.png さて、ここで注意が必要なのは、人間関係の場合。例えば「嫌な上司がいる」など。その場合は、具体的に「何が負の感情をもたらしているのか」を考える必要があります。
 私の学生時代を例に挙げると、レストランでアルバイトをしていたときのこと、私のやることに全部チェックを入れて注意する(と、私が感じた)先輩がいました。その先輩とシフトが重なるときは、気が重く常にビクビクしていました。実際に、ストレスから胃痛を起こし仕事の最中に吐いたことも何回かありました。その先輩が怖くて仕方なかったです。
 しかし今思えば、先輩が私に注意したのは3つでした。1)伝票の書き方(字が汚い)、2)伝票の通し方(はっきり伝えていない、伝票を貼る位置が適当)、3)ご飯の盛り方(お客様から見てきれいに盛れていない)でした。

 「先輩が怖い」と考え続けているうちは、その先輩を怖れたり、避ける以外方法はありませんが、「何が(怖かったか)」に意識を向けると、「注意されるのが怖い」ということがわかります。それがわかれば、次のように考えることができます。

私の希望(私が求めていること):楽しく働きたい
 「先輩から注意されたことは何?」
   ↓
 「1)伝票の書き方、2)オーダーの通し方と貼り方、3)ご飯の盛り方」
  ↓
 「1)~3)を基準どおりやるには?」
  ↓
 「1)は、丁寧に書く、2)はオーダーを通すときはコックさんの顔を見て伝える、決められた位置に貼る、3)ご飯を盛るときはふっくら盛る」
  ↓
 「毎日、意識する」
というイメージです。

 このような考えができるようになることのメリットは、考え方とアプローチの仕方が身につけば、その後、人間関係の悩みが大きく軽減できることです。私も時折「合わないな~」と感じる人はいます。が、それもだんだん気にならない程度になっています。(相手が法令から逸脱している場合は、この考え方の範囲外です)

 なお、「良い感情から、良いサイクルを生み出す」方法は、続ければ続けるほど、とても大きな効果があります。
ポイントは、「自分にとっての良い状態」に意識を向け、「自分ができること」に取り組み続けること。
 続けるためには、自分の感情をコントロールする方法も合わせて活用すると効果的です。それは次回以降、ご紹介します。

誠ブログ読者の皆様へ
 
本ブログも誠ブログとしての情報発信は最後になりました。記事を読んでくださった方、また、コメントをくださった方、本当にありがとうございます。4月以降は、リニューアルされるオルタナティブブログで情報発信していきます。
 リニューアルされるオルタナティブブログは、「IT」+「ビジネス」がコンセプトとのこと。「オルタナティブ」という言葉には、代案、二者択一といった意味や「型にはまらない」という捉え方もあるそう。
 新しいプラットフォームでは、そんなコンセプトをふまえ「ブログを読んでいただく方の、ひらめきが生まれるような情報発信」を意識し、取り組んでいきます。書き手としての腕も上げる努力をしますので、引き続き『ひといくNow!人材育成の今とこれから』をよろしくお願いします。
 それでは、良い新年度をお迎えください。

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