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フリーターがフリーターの実態を赤裸々につづります。過去働いたことのある職場を非正規雇用の立場で、法に触れない程度で自由に暴露していきたいと思います。

【前編】地域活性に貢献するkintone―ワインツーリズムやまなし取材―

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お久しぶりです。葉月へちまです。

またまたサイボウズ株式会社のkintoneが活躍する現場を取材してまいりました!(kintoneがどういうサービスかについてはこちらをご参照ください)

今回は、山梨県で開催される「ワインツーリズムやまなし」というイベントを運営する方々が、kintoneを使用していらっしゃるというのでお話うかがってきました。

○「ワインツーリズムやまなし」とは

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一般社団法人ワインツーリズムが主催する、日本一のワインの産地、山梨を知ってもらおうというイベント......それが「ワインツーリズムやまなし」です。

2008年から始まり、はじめは秋のみだった開催が2014年から年2回、春と秋に開催するようになり、今年の春も盛況のうちに終わりました。

参加者は、バス利用券・マップ・時刻表・ワイナリー情報冊子等を受け取り、エリア内のぶどう畑や飲食店、ワイナリーを散策します。

こちらのイベントの魅力はなんといっても参加者が行動スケジュールを自由に組み立てられるところ。

ぶどう畑を楽しみつつ、興味のあるワイナリーをめぐり、ぶどうを作る人やワインをつくる人の話に耳を傾けながら、お気に入りのワインを見つける。ワイン好きにはたまらないイベントなのです。

○取材のメンバー

DSCN5825.JPG

今回の取材にご対応いただいたのは、こちらの方々です。

左から順に

  • 井上税務会計事務所・税理士の井上文人さん
  • LOCALSTANDARD株式会社・代表取締役社長の大木貴之さん
  • 株式会社タビゼン・代表取締役の須藤治憲さん
  • 株式会社S.T.COMPANY・取締役の鶴田真也さん

そして、おなじみサイボウズ株式会社の中村龍太さんです。

「ワインツーリズムやまなし」内での役割分担は? と質問すると、

DSCN5824.JPG

「なんだろ?」「どうでしたっけ?」といまさらのような話し合いが始まりました......どうやら「ワインツーリズムやまなし」では明確な役割分担がされていないようです。

長く続いているイベントなのに、役職をはっきりさせずにそれでもうまく回っているというのがすごいですよね!

取材中の話し合いで決まった役職は、

  • 大木さんが代表理事、総合プロデューサー
  • 須藤さんがツアー企画、担当
  • 鶴田さんがイベント運営
  • 井上さんが会計、IT担当

ということでした。

○「ワインツーリズムやまなし」開催のきっかけ

大木さんは「FourHearts Cafe」というお店を経営されているのですが、もともと大木さん以外の三名はそのお店のお客さんだったのだそうです。

はやくから地域産業の武器としてワインを考えていた大木さんは、まず、「安くてまずい」「外国産のワインに劣る」という甲州ワインのイメージを覆そうと『br』という小冊子を2005年~2007年の間で3種発行しました。

BR.jpg

当時、国産のぶどうのみを使用したワインをつくるワイナリーは、6つしかなかったといいます。『br』はそこに国産と外国産を混合で使用するワイナリー3つをくわえ、9つの厳選したワイナリーを、つくり手の視点から紹介する革新的な冊子となりました。

その間、「ワインツーリズム」の先駆けとなる「ワインフェス」を大木さんのお店で年に数回開催し、2007年には地域の名所紹介等を盛り込んだ「ワイナリーマップ」を出版されました。

ワイナリーマップ.jpg

大木さんの取り組みで、山梨の国産ワインに注目が集めるようになり、ワイナリーや甲州ワインを取り扱う店が数十に増えたといいます。

須藤さんは『br』出版のあたりから大木さんに協力するようになったそうです。そして山梨県の勝沼出身の鶴田さんが、「ワインフェスをやってほしい」という勝沼の人たちとの調整役となって人脈を広げていき、いよいよ「ワインツーリズムやまなし」の開催に至ります。

こうしてはじまった「ワインツーリズムやまなし」に当初、井上さんはお客さんとして参加されていました。

しかしだんだん規模が大きくなるにつれ参加者をまとめきれなくなり、組織が崩壊しそうになっているのをみて井上さんは、「まずは全員が共有できる明確なデータが必要だ」と進言したそうです。

そしてもともと龍太さんと知り合いだった井上さんは「kintoneでこの問題を解決できるのではないか?」と大木さんに提案します。

ここから皆様お待ちかね、kintoneが登場してまいります。

kintoneに求められた役割は3つです。

  1. データを残すことで結果を明確にする
  2. 参加者のアンケートを集計し、改善に繋げていく
  3. ITで情報の共有をはかる

それでは実際にkintoneは「ワインツーリズムやまなし」でどのように活用されているのでしょうか。

○「ワインツーリズムやまなし」でのkintone活用事例

申し込み画面.png

まず参加者が「ワインツーリズムやまなし」のサイトから事前アンケートの回答とともに申し込みをします。

事前アンケート.png

このような内容の事前アンケートの結果を

事前アンケート集計結果.png

フォームクリエイターを通してkintoneに集めます。

【フォームクリエイターとは?】

ホームクリエイター.png

今回の取材ではじめて登場しました、「フォームクリエイター」

これはkintoneをさらに便利に活用するためのオプションツールです。

たとえばアンケートや申し込みのとき。他社のメールフォームだと一度別のページで質問項目を作成し、メールへの転送設定をしてさらにkintoneへ......と、とても面倒です。

「フォームクリエイター」ならば、kintone上で質問項目の設定を簡単に行えて、そのまま送られてきた情報を集積・閲覧・管理できるのです。

「ワインツーリズムやまなし」では

関係図.png

のような手順で、kintoneをアンケート結果の保管庫として活用しているんですね!

【アンケートの活用方法】

ワインツーリズムでは、イベント開催中、複数回にわたってアンケートをとっています。

はじめは開催前の1回だけとっていたアンケートも

参加後のアンケート.png

参加直後のアンケートをとるようになり、そこから浮かんだバスや駅の混雑問題を

訪問地円グラフ.png

直前にどのような経路で回る予定か再度アンケートをとり、その集計結果を事前に告知することで混雑緩和をはかるといったような改善が続けられているそうです。

kintoneで集めたデータを活用することで、「ワインツーリズムやまなし」はさらに魅力的なイベントに発展していっているのですね!

さて、次回は、「ワインツーリズムやまなし」のアプリとkintoneの連携についてご紹介していきます。

ちなみにサイボウズ株式会社さんでもkintone活用事例として「ワインツーリズムやまなし」を紹介している動画がございます。

「kintone活用事例―ワインツーリズムやまなし―

「甲府ワインツーリズムガイドさん」

アプリについても触れられているので、次回の予習になるかも?

気になる後編はこちら

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