パソコンに縁のないフリーターがサイボウズkintoneの取材に挑戦してみたら・・・
こんにちは。葉月へちまです。
今回は、とあるご縁で取材をさせて頂いたので、サイボウズ社のkintone(キントーン)というクラウドサービスをご紹介しますね!
kintoneとは?
kintoneとは「SNS機能を備えたビジネスアプリを作成するためのツール」です。
......とホームページから引用してみたものの、ITの知識のない私にはよく分からなかったので、実際に無料体験版を使用してみました。
その結果、通常エクセル等で作成されるデータをkintoneで作成することで、複数の人間が同時に閲覧・編集したり、SNSのようにディスカッションしたりできるサービスなのだとわかりました。
金融知力普及協会の金融知力インストラクター・鈴木達郎さんの事例
そもそも何故私がkintoneに興味を持ったかというと、ひょんなことからサイボウズ社の中村龍太さんと知り合ったからです。
龍太さんは、サイボウズ社でkintoneの活用事例づくり、啓蒙を仕事にしている方です。
「kintoneなら、業務システムをその場で簡単に作成できますよ」
その言葉が本当なのか、実際kintoneはどのようなツールなのか。
興味を持った私は実際に活用されている現場を取材させていただくことになったのです。
8月6日。私は龍太さんと一緒に、特定非営利活動法人金融知力普及協会の金融知力インストラクター・鈴木達郎さんの元を訪ねました。
鈴木さんは全国の高校生が金融の知識を競い合う「エコノミクス甲子園」という大会の主催者のお一人です。
実は、高校生への「エコノミクス甲子園」への参加の推進を行っているのは地方の銀行の方々なのですが、参加を促した銀行の方から、自分の高校が参加しているかどうか毎日鈴木さんのところに問い合わせがきて対応が大変なのだそうです。
「エコノミクス甲子園」の参加者データをメールで送信したり、電話口に口頭で伝えたり......。
こうした現状から、
- 協賛社の全国の銀行の方や参加校に金融知識の教材を送る際の配送業者と情報共有がしたい
- 個人情報を保護するために、情報の一部は閲覧制限をかけたい
というのが、kintoneを活用するうえでの鈴木さんからの要望でした。
【要望を受けての課題】
kintoneはエクセルのデータをそのまま取り込めます。
ちなみに作成したファイルは、このようなかわいらしいアイコンで分かりやすく仕分けることができるようです。
kintoneに情報を取り込んでしまえば、ネット上で情報の共有は容易。
しかし、実際にやってみると、以下の課題が見えてきました。
- 参加者のデータをエクセルから取り込んだあと、新たに追加で複数の情報を入れることはできるか
- 参加者の個人情報を協会のメンバーのみが閲覧できるように制限できるか
- 現在、何チームが参加されているかを集計することはできるか
1点目は、複数とはいえ参加者のデータが何千になることはないため、毎回全件削除して、新しいデータを読み込むことで解決しました。
少し手間はかかりますが、データを消して読み込む時間は1~2分程度なので問題はないとのことでした。
2点目は、kintoneのフィールドの権限設定機能を使えば容易にできるとのこと。
問題は3点目。
「エコノミクス甲子園」は1チーム2人で構成されています。
ということは1チームに対して2人分のデータが入るということです。
kintoneには、データの数を合計する機能やデータに数字が入っていた場合に合算する機能はついています。
しかし今回の場合は、データの数を合計する方法を使うしかなく、その場合、参加人数しか集計できず、チームの数は集計できません。
単純な合計値では2倍の数が表示されてしまいます。
さらに、都道府県ごとに何校ほど参加しているのかを知るためには、複数のチームが参加する学校も1として数えなければ正確な数が表示されません。
エクセルであれば関数をつかって計算できますが、通常のkintoneではこの計算は行えないのです。
費用を上乗せしてkintoneに計算ツールを取り込めばできないことはないですが、できれば安く抑えたいですよね。
やはり二度手間ですが、エクセルで計算してから取り込むしかないのか......と心配していたところ、Web入力のシステムでチーム数の計算用フィールドをつけ、0.5をいれてから合算することでチームの数がわかるということが判明しました!
結果として下記のように各大会ごとの、エントリー件数が表示されて、一番困難だと思われた課題が解決されたのです。
見えてきた課題に対してkintoneの使用を見送るのか、それとも課題については目を瞑るもしくは何とか解決法を見つけ出してkintoneを活用するのか。
最終的に活用するという決断をくだしたのは鈴木さんです。
しかしその大きな契機となったのは、利用者の希望を出来るだけ正確に聞きだし、課題の解決方法に真剣に頭を悩ませ、いかにkintoneがビジネスの現場で役に立つのかを伝えるために真摯にkintoneの利用者と向き合った龍太さんの存在だと思います。
その姿は、症状から原因と治療法を導き出す病理診断医のようで、とても興味深い取材となりました!
実際の活用事例とともにご紹介させていただいたkintone。
利点はなんといっても、情報の管理と共有の容易さだと感じました。
なんといっても、ITに疎い私でも使用できましたからね。
このシステムが、ひと月780円/ユーザーでできるというのは魅力的ではないでしょうか。
kintoneの使用方法はひと通りではありません。
活用される現場によって、様々な活躍が期待できるツールであると感じました!
というわけで、次に取材させていただいた活用事例がこちら。