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【後編】kintoneで連携して子どもの成長を見守る! フリースクールDX事例「ぴおねろの森」

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こんにちは。葉月へちまです。

前回に引き続き、千葉県印西市のフリースクール・「非営利型一般社団法人ぴおねろの森」(以下、「ぴおねろの森」)のkintone活用事例をご紹介します!

(kintoneのサービスについてはこちら

総合サイトとしてのkintone

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kintoneを導入するまではWordやExcelで作成した資料をUSBに保存、必要に応じて紙に印刷し、すべてぴおねろの森の代表・もりっちさんが管理していたそうです。在籍者の一覧も紙をファイリングして保存されていたとのことで、情報管理に苦労されたのだとか。

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そこでもりっちさんは、web上で情報を一括管理できるツールがほしいと考え、ぴおねろの森のIT担当であり自身もぴおねろの森に在籍する中学生・しょうたろうさんに相談したところ、

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しょうたろうさんがレンタルサーバーを利用して「ぴおスペース」というサイトを作成してくれたそうです。「ぴおスペース」は運営スタッフだけでなく保護者も閲覧でき、ログインするとぴおねろの森のスケジュールやお子さんの出席日数、そして出席日数をもとに計算された月謝の金額が確認できるサイトです。

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kintoneが導入後、しょうたろうさんはぴおスペースとkintoneを連携。kintoneでスケジュールや月謝を管理し、保護者に確認してほしい情報のみ、ぴおスペースに表示する仕様に変更しました。

前回、スタッフ間の情報共有ツールの使い分けについて触れましたが、保護者との情報共有においても、

  • 情報の管理・スタッフだけで共有したい情報⇒kintone
  • 保護者に確認してほしい情報⇒ぴおスペース&LINE

という使い分けをされていました。kintoneはスタッフだけが閲覧・管理するツールとしたことで、これまで紙で管理していた資料もすべてkintoneに移されたそうです。

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入会の受付に関しても、希望者に申込用紙を記入してもらった後、kintoneアプリ「子どもの名簿」でデータ化。

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入会の経緯とともに日々の記録をカルテとしてkintoneへ残すようになりました。kintone上に情報があればどんな子が在籍しているのかすぐにわかるし、スタッフの業務時間短縮にも繋がりますよね。

「kintoneはITツールに慣れていない人にも見やすく、使いやすい仕様だと思います。スタッフもみんなすぐに馴染みました。また資料をkintoneに集約して誰でも閲覧できるようになったことで、業務の分担が可能になりました」

と、代表のもりっちさんの負担の軽減にも繋がったようです。kintoneに情報が集約されたことで、これまで以上にぴおねろの森に通う子ども達一人ひとりと向き合う時間が増えたともおっしゃっていました。

ミスのない集金を可能にする「会計」アプリ

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会計担当のかさあさんによると、これまでは現金で月謝を受け取っていたそうです。しかしぴおねろの森は、子どもたちが来たい時に来られる場所。通う日が決まっておらず、一人ひとり金額が異なるため、月末の集計に苦労されたのだとか。

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そこで、ぴおねろの森IT担当のしょうたろうさんがLINEペイとネット銀行の利用を提案。月謝の集金形式が現金集金から振込に変わりました。

さらにLINEペイのサービスが有料になったタイミングでkintoneの会計アプリを使用することに。kintoneの入室記録アプリと紐づけたことで、個別の集金額を算出できるようになりました。

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保護者の方もkintoneと連携されたぴおスペース上で、月謝の最終確定額と、未払いか支払い済かといった支払い状況を確認できます。

「金額の計算ミスや保護者の方の支払い忘れがなくなって助かっています」

とのことで、スタッフと保護者の双方の負担軽減に繋がっていることがわかりました。

カルテ・議事録の共有で見守りの質を向上

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ぴおねろの森のボランティアの管理や保護者対応を担っているのが、しのっちさんです。しのっちさんは「ぴおサポ名簿」というkintoneアプリで、ぴおねろの森の活動をサポートしてくれるボランティアの方々を管理しています。

学びの時間のコーディネーターとして、印西市で教室を開かれている方、子どもたちが興味を持つお仕事をされている方の中からボランティアで協力してくださる方を「まちの先生」として招いて、子どもたちの学びのきっかけづくりをされているのです。

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ぴおねろの森で思い思いの時間を過ごしている子ども達ですが、日々の様子はkintoneアプリ「ぴおキッズ」を通して共有されています。子どもたちが何をして、どんなことを話したのか。

スタッフたちがしっかりと見守ってくれているからこそ、子どもたちがのびやかに過ごせているのだということが、kintone上のやりとりからも伺えました。

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また月末の火曜日には「ぴお珈琲」という保護者の会を開催しており、不登校のお子さんを持つ保護者の方同士の交流や情報交換の機会を設けています。しのっちさんは、

「ぴお珈琲の様子は、kintoneアプリ「ぴお珈琲日誌」に議事録を残しています。ぴおねろの森で過ごす子どもの様子を記録した「ぴおキッズ」とあわせて、kintoneを通してスタッフ間の情報共有を密に行うことで、子どもの見守りの質が高まりました」

とおっしゃっていました。ぴおねろの森に通う子どもたちだけでなく、保護者の方の悩みや不安にも寄り添った活動をされているのだということが伝わってきました。

kintoneによる連携でお悩み解決

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kintone導入以前、ぴおねろの森はさまざまな問題を抱えていました。しかしkintoneで情報を一括管理し、コミュニケーションが密になったことで、

  • 業務分担が可能に⇒スタッフの負担軽減・業務時間短縮
  • 電話や書類でのやりとりが減り、コスト軽減
  • 子どもの見守りの質向上

という結果に繋がりました。

まさかあれほどあった悩みが一挙に解決されるとは。kintoneの情報管理と情報共有の特性が見事に活かされていることがよくわかりました!

子どもたちの居場所が広がることを願って

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私が取材に伺った日は、他の市に住むフリースクールの開校を検討されている方が見学にいらっしゃっていました。お話を伺ってみると、その方にも不登校のお子さんがおり、しかしお住いの地域にはフリースクールがないため、ぴおねろの森を参考にフリースクールを開きたいと考えたのだそうです。

「学校や行政も不登校の児童生徒のことを理解しようとしてくれてはいるものの、事例が少ないためか、対応が探り探りなんです。不登校の子どもに寄り添うフリースクールの必要性を感じています」

年々、不登校の児童生徒の数は増えていますが、その要因はお子さんによって様々。個々の対応が求められているのに人手もノウハウも足りていない現状がもどかしいですよね。

取材の中で、心が深く傷ついて「生きること」に疑問を抱いてしまった子のお話も伺い、ぴおねろの森のような、大人たちが協力しあって子どもたちを見守り、居場所を提供するフリースクールがいかに貴重であるかを痛感しました。

もりっちさんは最後に、

「需要が高まっているフリースクールだからこそ、フリースクール同士でノウハウの共有が大切です。今回のぴおねろの森のキントーンを利用したDXのご相談は、お気軽にサイトからお声がけください」

とおっしゃっていました。少しでも今回ご紹介したぴおねろの森のDX事例が、教育現場を担う方々の参考となれたら嬉しいです。

ぴおねろの森のみなさん、取材にご協力いただきありがとうございました!

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