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三宅洋平17万票の衝撃にみる、ネット選挙の可能性

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今回の参院選で唯一注目していた三宅洋平候補、本人も自覚していた通りに落選しましたが、17万票を獲得したというのは、せいぜい1万票いけば御の字の泡沫候補がネット選挙の拡散力に音楽フェスという表現を乗せた手法として、可能性を感じました。




この三宅洋平候補が所属する緑の党というのも徒花に過ぎない泡沫政党ですが、6000万円の供託金を集めて三宅洋平を国政選挙に送り出したことが唯一の成果となりました。この供託金さえ払ってしまえば、渋谷駅ハチ公前だろうがどこであろうが「選挙フェス」ができてしまうという仕組みは、音楽ビジネス的に見ても面白いでしょう。たとえば17万票集めた彼の音楽がネット配信されて、一人400円でも払えば、この緑の党が支払った供託金は回収できてしまう計算となります。


これは何を意味しているかと言えば、様々な物事が消費に置き換わってきた現代社会において、政治という化石みたいなモノがついにエンターテイメントとして消費され始めたことを意味しています。インディーズだった三宅洋平という歌手はメジャーとなり、今後は普通にライブをやっても人が集まるでしょう。そうやってコツコツ活動を積み上げていけば、億単位の金だって用意できるわけです。実際に彼は2015年の統一地方選挙に向けて、500人の候補者が集まりつつあると述べています(上記Youtube55分過ぎ)。


これまでは意志のある若者が選挙に出ようと思い立ったら、政党交付金を得られる政党に属するしかありませんでした。知人でも無所属で選挙を戦った人間なんてほとんどいません。そして運よく当選しても一年生議員には発言権はなく、党議拘束によって組織の駒として単に議会で票を投じるマシーンとなるのがオチです。自分の意志を示すためには党首になるしかない一方で、少数野党では発言権などほぼないに等しい状況です。


それが、エンターテイメントという消費によって選挙資金を得られる構造が出来上がると、そのような組織の論理とは無縁のところで個人の意志を提示できるようになるのです。政党という時代遅れの装置が要らなくなる、そんな可能性を感じたのがこの選挙でした。


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どうして大きな政党が有利なのかと言えば、政党交付金という政治資金が供給されているからです。総額300億円超、国民1人当り年間250円が知らないうちに政党に分配されるという政党交付金は、国会議員の数によって配分されます。つまり、既存政党は予算面でも圧倒的に有利な立場となる一方で、新規政党の参入を阻む障壁となっていたというのが実情です。


まったく民主的ではないこの仕組みに対して、ようやく資本主義的な流れが入ってくるようになりました。この国の中枢は相変わらず硬直した組織の論理でかじ取りされていますが、表現と消費という価値観が浸透していくことで、確かに変わっていくのでしょう。2015年の統一地方選挙が楽しみになりました。


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