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竹林大炎上と盆踊りの復活と天燈(スカイランタン)

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私の活動する上山集楽では、盛んに野焼きが行なわれています。耕到天、最盛期には8300枚もあった棚田を再生させるために、雑草を刈って一気に燃やすことで無機栄養分に戻し、再び農作物を生産できる農地としての役割を復活させるのです。


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8月11日には、鬱蒼とした竹林だった場所を皆伐して、そこに一気に火を放つといったことをやりました。民家のすぐ裏でこのような野焼きをやることは大変危険なのですが、普段から野焼きを頻繁にやっているおかげで火のコントロールをスムーズに行なえたこと、途中から雨が降り出して上手く火の勢いを抑えられたこと、そして地元の方々が理解して協力してくれたこともあって、無事に終えることができました。


半年間かけて、ほぼ1人でこの竹林を黙々と伐採していったのは、梅谷真慈という26歳の若者です。うっかり「やります!」と宣言して、実際に生傷をつくったり悪戦苦闘しながら日に日に倒されていく竹林の姿を見ながら、集落の長老たちも「あいつはやりよる」と評価するようになりました。

 


廃棄物の野焼きは全国的に禁止されておりますが、農林漁業に関しては例外として認められています。ここ上山集楽でも、地元の消防団と連携を図り、先人たちの知恵を借りながら野焼きを継続しているために、全国でも珍しい野焼き体験ができる場所として認知度が上がっています。


このような形で徐々に村人たちのテンションを上げていき、都市住民が流入したことで都市農村交流が活発になりました。そして、この静かな集落に1つの変化が生まれたのです。8年ぶりの盆踊りの復活。子どもが少なくなったために途切れてしまっていたこの地の夏祭りを復活させようと、地元住民から要望の声が上がりはじめたのです。


これらの流れは、水柿大地という23歳の若者が毎月、地元住民を集めてサロンを開催していくなかで、夏祭りを復活させたいという機運を高めていったことに起因します。それまでは義務的に、ただ継続することを目的として実施していた夏祭りは、いつしか集落の負担となっていました。21世紀に入った頃には、すでに集落には夏祭りを続ける力は残っていませんでした。


2007年から、英田上山棚田団という大阪の都市住民たちがこの地に入り込んで、耕作放棄地再生に取り組みはじめたところから、衰退する一方だった集落の時間の歯車が逆回転を始めました。後に第25回地方出版文化功労賞を受賞することになる『愛だ!上山棚田団~限界集落なんて言わせない!』という1冊の書籍ともなったこの活動によって、再びこの集落に希望の灯がともったのです。



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最初は嬉々として作業するヨソモノたちを尻目に、半信半疑だった地元住民も次第にこれらの熱気に巻き込まれていきます。ついに、自分たちでも耕作放棄地を再生しようという動きがはじまり、またその流れを受けて「これだけ若い人たちがいるのであれば盆踊りをやりたい!」という声が高まったのです。


8年ぶりに響き渡る太鼓の音と、お囃子に合わせて踊る人々。夏祭りは全国各地で行なわれていますが、一度中断したものを再び復活させたというのは、あまり聞かないことなのではないでしょうか。お盆ということで、家族連れで故郷に戻ってきているこの集落の出身者もいらっしゃいました。また違った形で盛り上がりを見せる故郷はどのように映ったのでしょうか。


そして、この夏祭りのフィナーレを飾るのは、天燈(スカイランタン)です。台湾やタイなどで、旧正月などに一斉に放たれる姿を見て、これをやりたい!と考えてわざわざ台湾まで行ってきました。実際に紙を貼り合わせて製作するところから、願い事などを書いて燃料をセットして飛ばすところまでを体験して、これは日本でもできると確信を持って帰ってきました。


日本の消防法では、山林は防火対象物として指定されており、危険物となるようなものは地域の消防団や自治体に対して許可が必要であるとされています。上山集楽では前述のとおり野焼きが頻繁に行なわれており、この許可申請フローが存在していたということもあって、この地域の山林所有者である地元住民の方々の許可を得て拡大解釈をしてこのスカイランタンを上げる行為を実行しました。


夏祭りを復活させるだけでは、いずれまたその実施が重荷になって継続していかない可能性があります。もっと多くの人々を惹きつけ、新しいことを創造し続ける空間であるためには、「やらない方がいい」という無難な判断よりも「やった方が面白い」という積極的な挑戦が必要です。そして伝統や文化というものも、そのままの形で残していけば良いというものではなく、時代の変化やそこに生きる人たちの意志によって最適な形に変えていくべきです。



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夜空に幻想的に舞うスカイランタンの光は、お盆に帰ってきた先人たちの想いとこれからの未来をつくっていこうという上山集楽に集う人々の意志を象徴する存在として、非常に素晴らしい体験を提供してくれました。今後はさらに様々なバリエーションを開発しながら、多くの方々が上山集楽に来て体験できるコンテンツとして提案していけたら良いと考えています。








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