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日本を環境立国にするために、ITベンチャーを飛び出して起業しました。

生物多様性とはエレガントさ

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最近よく耳にするようになった「生物多様性」という言葉、その実態は何を意味するのかが分かりにくいですね。生物多様性とは、一言でいえば自然の叡智に謙虚に耳を傾けることです。


たとえば人がA地点からB地点に移動するのに、石油を使って自動車を動かすのはエレガントではありません。ガソリン車のエネルギー変換効率15%程度で、100kg以下の人間を乗せて1トンの自動車を動かしているわけですから、99%は熱エネルギーを無駄に捨てていることになります。


電気自動車なんかも同じ文脈で、今度は40%程度のエネルギー変換効率の火力発電を使って、1.5トンの自動車を動かす仕組みになっています。多少は効率上がっているかもしれませんが、ガソリン車の延長で考えている時点でエレガントではないのです。


電気自動車の航続距離などが課題になっているのも、ガソリン車の文脈で考えているからです。たとえばミゼットのような街乗りに特化した一人乗り仕様で、ひたすら軽量化と高効率化をしていけば、意外と簡単に太陽が出ている限りは乗れるようになるのではないでしょうか。


このように、自動車という1つの産業デザインについても、今後は既存の産業構造とは非連続なイノベーションが必要となります。思えばヘンリー・フォードが自動車をつくってから、4人乗りの鉄の塊の自動車がスタンダードになってました。でも、現代に必要な移動手段としての自動車の機能を考えると、必ずしもこれまでのガソリン車の設計を踏襲する必要はないのです。


そして、もし新しいデザインの自動車をつくるという際には、自然界に様々な叡智が存在します。たとえばメルセデス・ベンツは、ハコフグ型の新型車を設計したり、森林資源から自動車のパーツをつくるという試みをはじめています。持続可能かつ機能性に優れたデザインというのは、実は自然に学ぶことに答えがあったのです。

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人間界はようやく、自然が持つ機能性のエレガントさに気づき始めています。生物多様性とは、人間が自らの未熟さを認め、自然の叡智に関心を示すことなのです。自動車の例はごく一部ですが、人間は自然の摂理のなかでしか生きられないということを知る、よいきっかけになることでしょう。



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