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日本を環境立国にするために、ITベンチャーを飛び出して起業しました。

生き方に迷いがない人になる方法

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私が憧れる、「カッコイイオトナ」の定義にはいろいろあるのですが、その一つに「生き方に迷いがない人」というものがあります。自分がこうと決めたらつき進んでいく強さというのは、なかなかできるものではありません。そして迷ってあっち行ったり、はたまたこっちに来たりということを繰り返していては、他の人から見てもカッコイイとは言えないと思います。


起業家にとってはとくに重要な課題だと思うのですが、自分がこのドメインでビジネスをやるんだ!と決めたら、とことんその分野において「自分ができること」を明確化していくことが、「迷いがなくなる」秘訣だと考えております。私も企業の従業員として働いていたときは、ゼネラリストとして何でも70点くらいできることを目指していましたが、それは他者から見れば代替可能な器用貧乏さんでしかありません。


どうして今の日本で、「生き方に迷いがある人」が増えてしまうかといえば、それは情報過多な社会において自分自身のドメインを絞り込んでしまうことがリスクだと考えてしまうからでしょう。「ここで決断してしまうと、もしかしたらより大きなチャンスを逃すかも、、」という不安が出てくることはよくありますね。


でも、私の周りの「カッコイイオトナ」を見ていると、敢えて不器用になっている人たちが多いです。ある人は語学に堪能なのですが、翻訳や通訳といった仕事は一切やらずに、海外のホットなエコのトピックスをいち早く様々な方々に届けることで、結果的には多くの企業に重宝される業界でもトップの環境コンサルタントをやっています。


もしその人が翻訳や通訳の仕事を「語学が得意だから」という理由で受けていたら、恐らく業界でNo.1にはなれないでしょう。翻訳や通訳という、その人でなくてもよい仕事に時間とリソースを割いてしまうことで、本来自分が成し遂げたい目標やその人でなければならない仕事にめぐり合う機会を毀損しているかもしれません。


自分が世界を、日本をどんな世の中にしていきたいというビジョンがあって、どの業界のビジネスに興味があって、それに対して自分自身が社会に対して能力を発揮できる部分は何かを明確化することが重要でしょう。そこに自分が持つリソースを集中する覚悟を決めることによってはじめて、その人の個性が発揮できるチャンスが巡ってくるのだと考えています。

『言志録』第2条
最も優れた人は天を師とし、次に優れた人は聖人を師とし、その次に優れた人は書物を師とする。

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