「デベロッパー」?「エンジニア」?
近年、Developerの存在感が増しているように思います。個人的な感覚にすぎないのですが、長くTwitterをやっている中で、Deveoperの発信回数が増えていると感じています。
このブログのタイトル「デベロッパー」?「エンジニア」?というのは、日本IBMの公式Twitterアカウントが、アンケート機能を用いて、自分たちのことは何と呼ばれたいかを問うたことにちなんでいます。選択肢としては「デベロッパー」「エンジニア」「プログラマー」「開発者」が挙げられていました。ちなみに「自分たち」というのは、IBMのとあるDeveloper向けイベントに参加を考えている人、を想定しています(Twitterはオープンなため、通りすがりの全くの無関係な方も回答できてしまいますが)。
IBMはそのイベント名を「Think Japan Developer Day」としていることからも、通常はデベロッパーという表現を使うことが多いです。回答結果はというと、1位は「エンジニア」で45%、「デベロッパー」は35%で2位でした。なお、「開発者」が14%、「プログラマー」が6%と続きました。
アンケートのツイート(結果表示含む)
名称はともあれ、Developerの発信が増えているのは、システム開発の手法が変化してきているからではないでしょうか。従来、ウォーターフォール型の開発が主流だったものが、アジャイル型が脚光を浴びています。また、ハッカソンという言葉もよく耳にします。参加者がアイデアをどんどんと出し合い、その場で機動的にプログラムを生み出してしまうイベントが、小規模なものまで含めれば、毎週、いや毎日どこかで開かれているといっても過言ではないのではないでしょうか。
この、アジャイル型、ハッカソンに象徴される開発手法が取れるようになったのは、クラウドサービスの浸透が背景にあると思っています。PaaS、もしくはSaaSとして、利用登録さえすれば、一定の範囲内ですぐに無償で各種サービス(API)が使えるようになったことです。
一昔前までは、何か開発をしようとしたら、サーバーやストレージの資源を用意し(社内で借りる、もしくは新規購入を依頼する)、ハードウェアやOSのセッティング(物理的、論理的に)をし、データベースや実行環境を整えて、というように準備をしなければならなかったのですから、ものの数分でしかも無料で使えるようになったことは、格段にスピードアップしたと言えます。
すぐ使えるようになっただけではなく、コーディング経験がなくても、Node Redのようにパーツとパーツを組み合わせれば実行プログラムを作成できることから、システムを作ってみようと考える人が増えていることも大きいでしょう。
私の回りでも、営業職でありながら、休日にハッカソン向けのアプリを作ってみた、なんていう人が何人かいますが、彼らはコーディング経験は皆無です。でも、GUIによってなんとか作れてしまうんですね。もちろんコーディングができるに越したことはないでしょうが、アイデア次第で様々なアプリ、プログラムができるというのは素晴らしいことです。
私はそこまではやっていませんが、Watsonを使った簡単なチャットボットは作ることができました。新入社員研修のプログラミングで苦戦した私ですら、です。時代は変わっていきますね。
Developerの活躍領域は拡大しています。何がDeveloperの本質として求められているのか、業界横断的なものやITベンダー主催のものなど、Developer向けのイベントは各種開催されています。本格的なコーティングかできる方もそうでない方も、気軽に足を運んで、ワクワクできる何かを探しに行ってみてはいかがでしょうか。
Think Japan - Developer Day
IBM 中山貴之のWeb Page (平日は毎日更新中)