オバマ米国大統領に、何を期待しますか?
米国の大統領なんか関係ない、とは言っていられません。アメリカがくしゃみをすれば、日本は風邪をひく間柄。ただし、最近のプライムローンを発端にする金 融危機では、それほど日本はひどい影響を受けませんでした。むろん、日銀の効果的な介入や日本の各金融機関が米国企業を救おうとしているので、以前とは状 況は少し違っているかもしれませんが。ただ、米国の消費がなくては日本の各業界もやりきれないので、大切なお得意様であり、政治的・軍事的には、まったく 傘の下である状況はかわらないと思います。
ずっと以前、パパ・ブッシュ大統領からクリントン大統領に変わったとき、我々はクリントン大統領に何を期待したのか。そして任期8年を終えて、引退したときと、我々がアメリカ合 衆国大統領に見たものの差はどうだったでしょうか。民主党のクリントン大統領も、ソマリア内戦に手を出して、モガディッシュの戦闘でアメリカ軍人に多くの 死傷者を出したし、アフガニスタンやスーダンにもミサイル攻撃しているので、戦争反対の立場をとっているわけではありません。モガディッシュの戦闘は、ユ アン・マクレガーが出た映画『ブラックフォークダウン』を見るとその惨さが解ります。
初の黒人大統領と日本では騒いでいますが、騒ぎすぎのような気がします (と思ったら、CNN も『 First African-American President 』と書いてますね、ありゃ!) 。個人的には WASP (White Anglo Saxon Protestant) か WASP 以外か、という差の方が大きいように思えます。つまりアメリカ合衆国の政治は結局 WASP の影響下にあったものが、ついに完全に WASP のものでなくなった、ということです。
昔ならいざしらず、私が接しているアメリカでは、すでにもう人種差別はありません。弊社内でも、人種や性別、年齢、身体障がいの有無で差別することは全く ありません。 シリコンバレーの各企業とも同じ状況だと思います。たとえば、社員の募集する時に、人種や性別、年齢、身体障がいの有無を書類に書かせてはいけない、と言 われている、と知り合いのマネージャが言ってました。面接で会うまで、どんな人がくるか、名前ぐらいしか判断できる材料がないそうです。まあ、シリコンバ レーだからかもしれませんけれど・・・。表面立っていませんが、日本の方が人種差別はひどいようにしています。
さてみなさんは、オバマ米国大統領に、何を期待しますか?