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【10%のマイノリティ】の為に、社会は変わっちゃあ、くれないんだ!

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私はある 10% のマイノリティに属している。生まれてこの方、このマイノリティに属しているため、けっこう苦労をしてきたと思う。

と。重苦しく書き始めたが、実は私は左利きである。あれ?なんか昔書いたようなエントリーだなあ・・・。ということは忘れて・・・。左利きにとっては、社会のいろいろなデザインは、多くが右利き用に作られていることに気づいている。右利きの人たちは気づかない。

Img_0545 Apple 社の製品のデザインは素敵だと思うけど、これがかなり右利き用なのだ。MacBook の電源スイッチは、ご覧のように右奥にあるので、電源を入れる毎に手をPC上で交差させる必要がある。iPod Shuffle は、かなり良いデザインだなと、思っているが、これも左利きの場合、上下を逆にしないとちょっと使いづらい。

Img_0547 写真を撮っているこのカメラだって、右利き用だ。シャッターを左手で押すことができない。以前のカメラだとファインダーがあり、ファインダーは右目で見る。利き目が左目の場合は、鼻がカメラの右に当たってしまい、嫌な思いをしていた。

毎朝の通勤の改札では、PASMO を左手に持って体の前で交差させ、右にあるセンサーに付ける、を毎回しなければならない。これが、新幹線の切符とかだと、左手に持った切符を右の口から入 れて、左手で、右に出てくる切符を取ろうとするので、体が進行方向に対して、90°右を向かなければならない(ああ、疲れた)。

私は、文字を書くとき、箸を持つときは右なのだが、これは母親から厳しく「矯正」を受けた。「矯正」ですよ!日本の場合は、特に左利きであることが、あた かも悪いことのように受け止められていた。日本の包丁は片刃になっており、右利きを前提にしている。だから、私は料理が好きなのだが、料理で包丁を使う部分が全然上達しない。 

剣道なんかは、初めから左利きに持たせない。だから竹刀を握るときは、左手の前に右手。逆はない。ただし、剣道の場合、左手の小指がしっかりと竹刀を押さえ、あとは、柔軟に、柔らかぁく持つので、左利きでも得な場合がある。

弓道も右利き前提だが、利き目が左の場合、サイトを合わせづらいはずだ。あれ、どうやっているんだろう。大学のころはアーチェリーをやっていたが、あれは右利き用、左利き用と分かれており、的に対して利き目でのサイト合わせがし易いのだ。

挙げていけば切りがない。左利きは人口のおおよそ 10% を占めており、マイノリティといっても、多い方だ。それでも、これだけ不便なのだ。本当に少数の、たとえば車いすが必要な方とか、目の不自由な方とか、の 社会インフラの不便さは、我々ではわかり得ないほどに深刻なものなんだろうと思う。なんとかしないと、いけないね。

ついでに左利きにも、少し愛の手を・・・。

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