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ほのかな恋の記憶と、異人種結婚について

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前回、私は大学時代に水泳部の部長だったと書きました。とっても弱小な水泳部だったので、対外試合禁止だったのだが、軟弱な活動はこれに止まらなかった。 夏になると、我が水泳部は、夏合宿と夏期練習を行った。夏期練習は、夏休み中に集まってトレーニングをすることで、こちらは、それほど軟弱ではないのだ が、夏合宿は違った。

毎年、夏休みに伊豆は、下田の先の多々戸浜の民宿に泊まり、水泳部らしく日に焼いて黒い肌になることが目的だった。むろん、遠泳などは無し!ブギーボードなどで、ボディーサーフィン、スイカ割りなどもしたっけ。ちなみに、冬合宿は、そう、温泉に泊まりに行く事だった。

私が部長だったのは、私が 3 年生の時で、この年の夏合宿では、伊豆急直行の電車に乗るため東京駅で待ち合わせをした。ひとり、のんびりした人がいて、時間になっても来ない。昔は携帯電話などないので、責任感溢れる部長としては、みんなを先に行かせ、遅刻した人を待った。

電車が発車して、15分ぐらいしてから、彼女はやってきた。ディディ。カナダ生まれの日本育ちの女性。ご両親とも英国系カナダ人なので、母国語は英語だ が、日本語は、まるっきり普通の日本人だった。私の大学は一応(一応ね)、国際XXX大学というぐらいで、我が水泳部にも、Non-Japanese (「外人」という言葉には疎外感があるので、私たちの大学では「ノン・ジャパ」と呼んでいた)が数人いた。この年の合宿には、2人ノン・ジャパが参加して いた。ディディはそのひとり。

ディディは入部して 2-3ヶ月だった。背丈は私より少し高く (まあ、私は典型的な日本人男性体型なので)、日本人の女の子に比べれば、体格はちょっとがっしりしていたけれ ど、顔立ちはチャーミングで、美人系。それより、性格がとても明るくて、何もかも自由で、でも、クリスチャンなので敬虔で。そう、私、ちょっとディディが 好きだった、のだね。(ポッ!頬を赤らめた音)。

いつもはみんなといっしょに部活をしていたのだけれど、今回は、東京から下田まで、ふたりっきり。普通電車だと 4 時間ぐらいかかってしまう。近くに乗ってるおばちゃんが不思議そうな顔で我々を見る。そりゃそうだ。外人の女の子が普通に日本語を話しているのだから。そ して、男(私の事)とふたりだもの。いろいろな話ができた。

ディディは、日本食の方が自分に合うと言っていた。朝はおみそ汁と納豆が一番。あとは魚の干物やたくあんが好き。だから、今回の合宿も楽しみだという。カ ナダのおばーちゃんの話とかもしたような。とにかく、私はちょっと上の空だったからなあ。そして、海辺での楽しい合宿が出来たのでした。

その合宿の後は、あまり仲は進展せず。彼女、どうも私は眼中にはなかったらしく (涙

もし、ディディが私ともっと付き合ってくれて、進展して、結婚していたら、今と違った生活になっていたのだろうな、と思う。彼女はアングロサクソン系の人 種だし、私は典型的日本人だし。いくらディディが日本食が好きでも、日本の文化が好きでも、ずーっと一生日本に住むかどうか、わからない。カナダと日本 を、行ったり来たりになっていたかもしれない。カナダは私も好きなところで、カナダに移住してしまっていたかもしれない。家族同士のつきあいは、難しいだ ろうな。

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異なる人種間での結婚は、最近は普通のことになってきたのだろうか。私の大学の同窓生で、ある友達の女性は、インド人と結婚している。でも、国際XXX大学という割には、案外日本人同士で結婚している状況である。

ふっと気になるのは、国際的になってきて、異なる人種間でも、何の違和感もなく交流しているのもかかわらず、結婚しようとするときに、人種間の差異を無意 識のうちに条件のうちにしてしまっているのではないか。でも、異人種間の結婚=無差別主義=自由・民主的=正しい、と言うほど単純でもない。

オバマ氏の奥さんはやっぱり黒人なのだな、とか、クリントンのところは、ふたりともWASP(ホワイト・アングロサクソン・プロテスタント)だな、とか、 ちょっと古いけれど、ケビン・コスナーとホイットニー・ヒューストンの映画「ボディーガード」では、結局、ふたりは結ばれなかったな (あ?あれは、ス ターとボディーガードで立場が違いすぎるからだったっけ?)、とか。

結婚はふたりだけの問題ではないので、周囲の人や家族などの考えとか、ふたりの問題としては、言語の違いとか、習慣・食事などの違いとか。私の場合、私の 親戚は長野県、かみさんの親戚は宮城県なので、ちょっとしたお付き合いの仕方の違いもでてくる。同じ日本人でこうなんだから、国が違うと、大きな違いがあ るのだろうな、と思う。

前回の投稿の水泳から、水泳部の夏合宿を思い出し、ほのかに好きだったディディを思い出し、と連想が続いて、こんなブログになってしまった。おつ行き会いいただいた方、ありがとうございました。

あ。ちなみに、弊社サン・マイクロシステムズのCEO、ジョナサン・シュワルツは、ウェールズ人、ハンガリー人、ロシア人、インド人の混血です。本人は、混血であることはうれしいと思うと言っています(I love being a mixed breed.)。

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