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不良中年のすすめ - 初心者編

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50歳未満の方は、読まない方が良いかもしれない。読んでも、面白くはないだろう。

どうも私は嵐山光三郎氏の本が好きなようで、この前も「『不良中年』は楽しい」(講談社文庫)を購入した。嵐山氏の「不良XXX」シリーズは、内容にはたまに矛盾点があるけれど、一貫して、自由である事の楽しさと分別と、清々とした生き方のガイドブックみたいだ。

不良中年の「不良」というのは、「不良品はお取り返します」の不良と同じだ。人生50年も過ごせば、部分的にガタが来る。体の場合もそうだし、精神的にも、経験的にも、ぼろくなってくる。じゃあ、返品するか、と言ったところで返品先(地獄?!)の準備はまだのようだ。

それならば、返品されるまでの間は、好き勝手に生きてやろうというのが、嵐山流「不良中年」のありかただと思う。

といっても、難しい事は分からない。どんなひとが不良中年だったのか。嵐山氏は、古くは西行、芭蕉、一休禅師。志賀直哉、太宰治、若山牧水、山頭火。マルクス、エンゲルス、トルストイ、ゴーギャン。知った名前はみな不良だったのだ。

そんな名を残した人々とは別の、市井の人はどうすればいいのか。嵐山氏は、吊るしの背広は着るな、上等の服と靴を身につけろ、といっている。中身がぼろなら、せめて外見ぐらいはちゃんとしよう、ということか。

さらには、威張るな、自慢するな、分析するな、怒るな、泣くな、だそうだ。やせ我慢しろ、金離れは良くしろ、時計は安物で良い、髪の毛は短くしろ。おお、不良中年になるのもたいへんだ。

私をIBMに入れてくれた、臼井さんという部長さんは、すごかったなあ。滋賀県野洲町というところにIBMの工場があり、私はそこの情報開発(情報システム部)に配属され、その部門長だった臼井さんは、なんと住まいが芦屋で、毎日ナナハン(750ccのバイク)で通勤していた。眼光鋭く、発言は厳しく、強面する人だったが、ちゃんと仕事をすればちゃんと認めてくれる人だった。その後、さまざまなお仕事をされ、半導体の会社の社長などをしていたが、最近は何をされているのだろう。

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