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ITの技術や方向性考え方について別の選択肢を追求します

日本のIT - なぜ海外に打って出ない?

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日本のITの問題点を列挙するなど、私の任ではないのだけれど、この数年間、ずっと疑問に思ってきた事を書き並べてみて、自分で整理してみたい。まだいくつかあるが、根源的な問題だと思っていることに、なぜ日本のIT業界は世界に打って出ないのか、ということがある。

自動車業界は、世界を席巻しつつある。アメリカのビッグ3をひっくり返す勢いだ。世界各地に工場を作り、労働問題を回避しつつ、じわじわと世界制覇目前である。カメラは基本的に日本製だ。性能がたいへん良く、故障も少なく、レンズも最高だ。写真フィルムを使ったカメラ(銀塩カメラ)は滅亡し、ミノルタなんて会社は消えてしまったけれど(私はミノルタが好きだった)、依然として、カメラは日本製である。

テレビゲーム(任天堂などのこと)については、わたしはほとんど知識がないが、ニンテンドー、ソニー、マイクロソフトが市場を3分割していることぐらいは知っている(ふっふ)。英語では Video Game と呼ぶ。このテレビゲームの市場の特徴は、ゲームのソフトウェアだと思う。この辺になると私はまったく知識がない。どうやら世界的には、アメリカ、日本、イギリスがゲームソフト製作のトップ3のようで、「ゼルダ」など売れているようですよね。

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ITと言った場合、SIとISVに分けられると思う。SIについていえば、良く言われることは、インドや中国などSI要員の賃金が低いので日本は太刀打ちできない、したがって海外に出て行けない、という事だった。これは本当だろうか。たしかに、各国の賃金をドル価に変換して比較すれば日本の方が高いのだろうけれど、実際の提案時の価格はどうだろうか。

弊社はSIチームを持っていないので、お客様やパートナーがSIがからむプロジェクトをご要望の場合、日本のSI会社やインドのSI会社を使う。お客様側の費用の問題がある場合、インドのSI会社を使うが、驚くことに、費用差で負けることもある。日本のSI会社得意の値引きの仕組みだ。通常海外のSI企業の場合、SIの要員は固定費用なので、大幅な値引きなどできない。ひとつひとつの取引で、赤を出すことは許されていない。

日本の場合、長期のお付き合いという観点があり、ここではおまけをしておいて、長期的なレンジで稼がせていただく。こういった懐の深さがあるなら、海外進出も、あながち無理ではないのではないか。

あと昨日も書いた、要員の英語力不足があるが、なに、中学・高校と6年間も英語は習ってきているし、文法の知識なら世界トップクラスであろうから、問題はないはずだ。ぽいっと、英語でバトルしている世界に放り込んでしまえばいい。生き残れる人は生き残れる。

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あとは、ISVだ。日本では世界で通用するソフトウェア製品がなかなか出てこない。アメリカには山のように ISV が存在し、世界中で使っている。ドイツ、スウェーデン、イギリス、フランスなどの国でも、世界で使われる製品が生み出されている。

日本も出て行きましょう。JUSTSYSTEM は2年前、JavaOneで「 xfy 」を発表して、現在、プロモーション中だ。ある方と話したのだが、ネーミングがなぁ、ってところはあるが、機能的にはすばらしいものだ。

次に続くのは、おそらくオルタナティブ・ブロガーでもある平鍋さんチェンジビジョン社のJUDEなのではないか、とひそかに思っている。これもRubyのように世界で認められて逆輸入になるパターンなのでは、ないかなぁ。あと、この前上場された、これもオルタナティブ・ブロガーの平野さんインフォテリア社のASTERIAもいいんじゃないかと勝手に応援している。

がんばっていきましょ。

Comment(5)

コメント

通りすがり

> 日本の場合、長期のお付き合いという観点があり、ここではおまけをしておいて、長期的なレンジで稼がせていただく。こういった懐の深さがあるなら、海外進出も、あながち無理ではないのではないか。

これを海外のお客相手にやった場合、おまけをした後で稼がせてもらおうと思ったら切られた、とかいう結果になったりしませんかね?

「長期のお付き合いという観点」って、お客の側にそれを受け入れてくれる土壌があって、初めて成り立つ話じゃないのかなぁ、という気が。

> 「長期のお付き合いという観点」って、お客の側にそれを受け入れてくれる土壌があって、初めて成り立つ話じゃないのかなぁ、という気が。

これ、同感です。
「前はこんな金額だったのに、今回がこの金額だったら他を探す。」ってことになると思います。

通りすがりさん、om(takanao)さん、コメントありがとうございます。 
 
日本での私のつたない実体験でいくと、長期のお付き合いと思って、一回深くディスカウントすると「前回はこの金額だったのだから」と、ずーっとディスカウントをされ続けたりするので、どこかで帳尻を合わせるというのは、ディスカウントを認めてもらうための方便かもしれませんね。
逆に日本以外の国でも、信頼関係がしっかりできれば長期のお付き合いもしてくれます。
日本でも、地域格差により、給与に差があり、たとえば北海道や九州・沖縄・四国などのSI要員を中心に据えれば、インドにも太刀打ちできる体制ができるのではと想像します。
なによりSI企業の経営層のやる気の問題のような気がします。その意味で、JUSTSYSTEM の浮川社長の決断は、すごいなぁと思っています(成功するかしないかは、これからですが)。

日本のISVが海外でなかなか活躍できないのは、コンセプトをうまくメッセージングできていないことがひとつの原因ではないかと思っています。米国の製品は、コンセプトの見せ方がうまい、と、いつも勉強になります。技術者の質はまったく変わらないのに、いやむしろ優秀な人が多いのに。マーケティングセンスを持ったエンジニアが必要なんだと思っています。
私もなんとか、この壁をうちやぶるべく、現在、もがいているところです。

平鍋さん、コメントありがとうございます。JUDEは以前表面だけ勉強させていただきました。その頃に比べて機能も豊富に、いい感じになってきたと思います。
おっしゃる通り、その製品のマーケティング的な表現というか、概念的、オーバーオール的な観点、個々の開発者だけではなく経営者にとっての観点などフレームワークを適切にアピールすることは重要ですね。

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