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ITの技術や方向性考え方について別の選択肢を追求します

結局、頭数になっていないか

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外資系の会社でよく使うことばに、ヘッドカウント(Head Count, H/C, HCなど)という言葉があります。日本語に訳すと、「頭数?」でしょうか。「いまの当部門のヘッドカウントは30人だ。」とかの言い回しで使います。人事的に許されている、メンバーの数のことです。

最近、以前に比べると転職がある意味で、気楽に語られるようになってきました。昔は中途採用とか呼んでいましたね。終身雇用があたりまえだったころは、人生の途中で職場を変わるのが珍しいことでした。

いまはキャリアを伸ばすために転職する傾向にあり、転職する場合も、いったん大学に戻ってMBAを取るなど、自分の職暦のステップアップを考えている人も多いようです。いっぽう、今の職場環境がどうしても自分に合わないという理由で転職する人も少なからずいますね。でも、パワーハラスメントのようなものであれば、ちょっと考えたほうが良いかもしれません。以前はパワーハラスメントに対抗する手段がありませんでしたが、最近は徐々にですがパワーハラスメントに対する認識が出てきましたので、飛び出す前に考え、色々な人に相談したほうがいいと思います。だって、悔しいでしょう。

本気でキャリアを考えるなら、採用する側から見て、以下のような点を考え、行動すべきだと思います。私はIT企業にいますので、IT企業の採用という視点です。

1.自分はIT業界に対してどんな貢献をしてきたか
2.自分は今の会社に対してどんな貢献をしてきたか

いままでのキャリアを明確にします。次に、

1.自分の能力は現在このぐらいで、将来の見通しはどうか
2.採用してくれる会社にどんな貢献ができるか

いままでの結果は結果であり、同じことが今後できるかどうか将来を補償するものはなにもありません。採用する側はそんなことは分かっていますので、その人の気質、態度から能力を推測します。何年も採用にかかわってきた人は、経験からその人の重要性が肌で理解できると思います。 

そんな中で、最近、会社に入って2-3年で転職したがる人が増えてきたと聞いています。2-3年でIT業界にどれほどの貢献ができるかを考えれば、時期尚早と思いますがどうでしょうか。「私はこの市場を開拓し、この製品を売りました。」とか、「このプロジェクトをリーダとして遂行し、成功裏に終わりました。」とか明確な指標がなければ、採用する側も、その人のポテンシャルがどれほどあるのか、分からないでしょう。

しかし、頭数を揃えるのもピープルマネージメントのひとつなので、頭数として採用されるかもしれません。でも、どうせなら、あなたの名前で採用されたくはありませんか。だったら現状で、ものすごくがんばった方が良いように私には思えます。石の上には10年ぐらいいた方が良いというのが私の経験です。

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