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政府が取り組むベンチャー・エコシステムの構築に向けて

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内閣府は2018年4月5日、「総合科学技術・イノベーション会議」を開催し、ベンチャー支援やイノベーションに関する議論・検討を行っています。

今回は内閣府の日本経済再生総合事務局が公表した。ベンチャー・エコシステムの構築の取り組みをご紹介したいと思います。

政府では、これまでも様々なベンチャー支援策を講じてきたが、様々な主体が施策をばらばらに展開してきたなどにより、ベンチャー・エコシステムの構築には十分な効果をあげることができなかったのではないかという課題認識を持っています。

このため、2020 年を一つの目標とし、我が国のベンチャー・エコシステムの目指すべき絵姿と、それを実現するための政策の方向性、民間等のエコシステムの構成主体との連携の在り方を「ベンチャー・チャレンジ 2020」(平成28年4月日本経済再生本部決定)として取りまとめています。

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出所:総合科学技術・イノベーション会議 2018.4

主な柱は以下のとおりです。

Section1 「地域と世界の架け橋プラットフォーム」の整備
Section2 民間による自律的なイノベーションエコシステムの構築支援

Section1 「地域と世界の架け橋プラットフォーム」の整備では、政府としては、「シリコンバレーと日本の架け橋プロジェクト」をアジア、イスラエル、欧州等へと拡充するとともに、2020年のグローバル・ベンチャーサミット(仮称)の開催につなげ、 世界のベンチャー・エコシステムとの連携体制の構築を図っていくとしています。

Section2 民間による自律的なイノベーションエコシステムの構築支援では、先行事例を拡大しつつ、海外とのネットワークの強化等を進め、ベンチャー創出機能と産学共創による本格的な共同研究を強化していくとしています。

未来投資会議やアドバイザリーボード等における議論をふまえ、次の産業の柱を支える技術開発型ベンチャー創出に向け、第四次産業革命時代の新たなベンチャー・エコシステムとして、企業、大学、ベンチャーキャピタル、ベンチャー企業の四者で人材・技術・資金が好循環する仕組みが必要とし、人材や研究開発などをテーマに以下の項目をあげています。

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出所:総合科学技術・イノベーション会議 2018.4

今後の取り組みとしては、年央の成長戦略の改訂に向けて、「未来投資戦略2017」や「新しい経済政策パッケージ」の主要関連施策の具体化・深堀を検討しつつ、ベンチャー・チャレンジ2020に基づく政府一体となった施策の実行を加速するとし、主な具体的プロジェクトでは、

○有望ベンチャーへの一気通貫の支援、国内外発信
○各省庁のベンチャー支援策の申請ワンストップ化

の2つをあげ、ベンチャー・チャレンジ2020にかかる政府関係機関コンソーシアムおよびアドバイザリーボードを活用し、各府省庁の施策を有機的に連携していくとしています。

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