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Facebookページのオーガニックリーチ激減の理由、説明を読んだら最終的にはやっぱり「広告が効果的ですよ」だった

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ITmedia海外速報部」というFacebookページをやってます。3万人くらいに「いいね!」していただいているのですが、これまで何度か、オーガニックリーチ(宣伝しない投稿が何人に読んでもらったか数)が激減するということがありました。

最近では、5月末。ちょうど「個人で予算もないからページを宣伝、とかしないもんね」と投稿した直後だったので、見張られてるのかときょろきょろしちゃいましたよ。

Organic

他にもそういう経験をしたページオーナーがたくさんいたようで、今日、Facebookが「オーガニックリーチ:あなたからの質問とそれに対する回答」という投稿をしました。

オーガニックリーチが激減した理由は主に2つだそうです。

1つは、投稿の絶対数が増えたんだからしょうがないじゃん、というもの。現在平均して1回のログインにつき1500件の投稿が待ってるんですって(多い人だと1万5000件)。気軽にいろんなページに「いいね!」する人だと必然的にどんどん読まなくちゃならない投稿が増えるわけです。

2つ目は、Facebookはそういう大量の投稿を全部表示するんじゃなくて、アルゴリズムで表示するものを選択しているから、ニュースフィードにまったく表示されない投稿もあるんだって。

ここはTwitterと違うところですね。

アルゴリズムで選別してだいたい300件だけ表示してる、と。つまり、ページにたくさん「いいね!」している人の場合だと友達やページの投稿の2%(15000中の300)しかニュースフィードに表示されないというわけです。

この2%に入るのは至難の業ですね。

Facebookは何度も、宣伝付き投稿を優先するためにオーガニックな投稿を差別してはいない、と言ってますが、スペースが限られている中で選択するとしたら、広告が優先されると考えるのが普通です。

「質の悪い広告」は表示されなくて、「質の良いオーガニック投稿」が表示されるとしたら、それはそれでお金を払った広告主に対する裏切りです。

今回の説明(質問と回答形式)では、「オーガニックリーチが減ったのはFacebookが金儲けしたいから?」という項目に「いいえ」と答えていますが、それはやっぱり変です。さらに、「オーガニックリーチが減っているのはFacebookだけ?」という、ユーザーから出た質問とは思えない項目に“検索エンジン”(Googleのことですよね)だって最初のころはタダで表示されるチャンスが結構あったけど、いまじゃ無理でしょ、と。

そして、「仕事のためにはFacebookをどう利用するべき?」という項目で、「オーガニックなコンテンツは有効ではあるけどリーチはあてにならないので、有料の宣伝ツールを使うのが効果的」と。「有料投稿はオーガニック投稿よりも正確により多くのオーディエンスにリーチする」そうです。

たしかに、運良く松尾公也さんのようなちょっと影響力のある人が「いいね!」してくれたオーガニック投稿は他の投稿よりリーチが高かったりするので、オーガニック投稿にまったく道がないわけではありません。でも、そもそも松尾さんのニュースフィードに投稿が表示されなかったら「いいね!」してもらうチャンスもないということで、そういう意味でオーガニック投稿はあてになりません。

以前も書きましたが、Facebookだって営利目的の株式公開企業なので、お金を儲けようとするのは当然です。だから、なんだか「ユーザー第一でお金儲けは二の次」みたいなことを言わなくていいのに、と思うんです。いっそ「面白い投稿もできない貧乏人は眼中にないんだよ、使わせてやってるだけありがたいと思え」くらいなことを言ってもらった方がすっきりするかも。

そんなわけで、海外速報部のページに「いいね!」してくださっている皆様は、たまたま運良くうちの投稿がニュースフィードに表示されて、その投稿がちょっとでもいいと思ったら、なるべくこまめに「いいね!」してくださいませ。

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