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スマホ持たずの高齢者の入院にはamazon echoがおすすめ!

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2020年の夏、父が突然入院することになった。
命にかかわるようなことではなかったのだが、コロナ禍のおり、面会ができずに困った。

個室に入れたのだが、まずびっくりしたのは、今どきの個室には電話がついていないことだ!個室の特権と言えば、一人でいられること、部屋にトイレがついていること、そして部屋に電話がついていること、だと携帯電話が普及する前は信じきっていた。
しかし、携帯やスマホの普及率を考えれば、部屋付き電話はいらないアイテムだ。LINEを使えば、動画で話もできる。

しかし、87才の父はスマホも携帯ももっていなかった。
突然の入院だったので、スマホの使い方を教える時間もなかった。

さて、連絡手段をどうしよう・・・・と思い悩んだが、大変活躍したのが、amazon echoであった。

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色々な機能があるのだが、スマホを使ったことがない高齢者の入院にお勧めなのが、「呼びかけ機能」である。

父の病室と、実家、弟の家、そして私の家の4か所に配備。echoに向かって「エコー、お父さんを呼び出して」と言えば、いきなり父の病室につながる。この「呼びかけ」機能は、ペットや子供の様子をうかがうことを主目的にしているのだと思うのだが、コロナ禍、なかなかの活躍をした。

いきなりつながるので、プライバシーもへったくれもない。
ちょうど父が着替えている時につながることもあったが、父が全く操作しなくてもよいので、大変便利である。

そういえば、お医者さんを震え上がらせたこともあった。
「ねぇ、大丈夫?」といきなり呼びかけたら、ちょうど診察中であったお医者さんは、人がいないはずの背後からいきなり声をかけられたものだから、「うお~っ」っと叫んだ笑
「へ~、今の世の中こんなことができるんですね、コロナ禍は便利ですね」と感心もされた。

「高齢で長期に人と話さないと痴呆が起こる」と誰かに吹き込まれた母は一日何度もamazon echoを使っていた。まるで新婚さんのようであったが、これだけ使えば、元を取りすぎているくらいだ。

困ることと言えば、ベッドの高さがどうしても変わるので、父の顔がカメラに映らなくなってしまったりすることだ。
そのようなときは、看護師さんがカメラの角度を調整してくださった。
感謝である。

2回目の入院の時は、前回と同じようにechoを設定したのだが、トラブル続きであった。
滞在していた階数が前回より上だったせいかと思うが、電波が全く安定せず、インターネットにつながらない。

コロナ禍、前回よりさらに忙しそうにしている看護師さんたちに、電源を入れ直してもらったりするのも気が引ける。

結局は、wifi端末を買い直したのだが、買い直したころには父の元気がなくなり、父の顔を眺めるだけで、会話がほとんど続かなくなったのは残念だった。

こんなことなら父にスマホの使い方を教えておくんだった、と思わないではなかったのだが、父の許可なく、勝手に病室につなげて、父の寝顔を見に行くことができたのは
私には貴重だった。娘に対して、いつもしゃんとした姿を見せていた父には申し訳なかったが。

父が亡くなってから我が家のechoは、息子のテレビの番組を知らせるタイマーと変わり、
役目は随分変わってしまった。それでもechoを見ると、父を思い出す。

40年前の父から娘への手紙:一生の仕事をするためには・・・・

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