社内コミュニケーション:目は口ほどに物を言う
アークコミュニケーションズではスタッフの成長のため、福利厚生の一環として書籍代を補助している。しかし、私自身が最近本を読む量が少なくなり、もっと本を読めとスタッフにプレッシャーをかけづらい。
そこで2016年の誓いとして、読書量を増やすというのをあげた。まずは本を買うことが大事と、年末に気になった本を購入した。(こうやって、「積読」に過去は何度もなったのだが、それはそれ^^;)
私が言うのもおこがましいが、今日本で旬な若手経営学者の1人であることは間違いのない入山先生の本は是非買いたかった。経営者として読むと大変面白い示唆が書かれていたのだが、スタッフにはどの章の話をしようか?迷ったあげくに、最先端というよりは、古典的なトピックを選んでしまった。
来週は、もう一度入山先生の本の紹介をするのか、それともサイボウズの青野さんが書かれたチームのことだけ、考えた。―――サイボウズはどのようにして「100人100通り」の働き方ができる会社になったか にするのか、悩んでしまう。つまり、本の内容を紹介しだすと、全体会議の私の話のトピックに困らない、ということを学んだのだ(笑)
************全体会議の話から**********************
2016年の個人目標は、「落ちている読書量に歯止めをかける」です。
随分前から「つんどく」している本に手をつけてもよいのですが、年末に買った本を読んでいます。
その中のひとつ、DIAMONDハーバード・ビジネス・レビューにも連載カラムをもっていらっしゃる入山先生のビジネススクールでは学べない 世界最先端の経営学 から、今日はコミュニケーションに関する興味深い実験結果についてご紹介しましょう。
この実験そのものは実は1998年に行われているので新しくはないのですが、イリノイ大学で、34組の男女のカップルに共同作業をしてもらい、その成果を比較しています。
Aグループ:共同作業の際に、会話をすることも、互いの顔を見ることもできるカップル
Bグループ:会話は出来るけれど、互いの顔を見ることはできないカップル
Cグループ:会話はできないが、互いの顔を見ながら書面の交換によって意思疎通できるカップル
皆さんは、どのグループが一番成果が低かったと思いますか?
なんとBグループが一番成果が低かったそうです。
そして、AとCに違いはなかったそうです。
34というサンプル数の少なさが気にならないわけではありませんが、日本には「目は口ほどに物を言う」ということわざがあるとおり、この実験結果は古の人が正しいことを実証しています。
また、AとCにさして違いがないことも面白いですね。顔さえ会わせていれば、書面だろうが会話だろうがさしてかわらないということになります。
さて、この実験結果を私たちの仕事環境にどう応用できるでしょうか?
今やアークだけではなく、ほとんどの会社がメールによる情報共有が進んでいます。
この流れは避けて通れないものです。
しかし、この実験結果を聞いたら、もっと「目」の有効活用をしてみたいと思いませんか?
例えば、この全体会議での私の話。
メールで同じ内容を社内MLに流していますが、私と目をあわせて話を聞いていただくのと、後ほどメールをで読むだけでは、伝わり方が違うはずなのです。
(だから私は全体会議で懲りずにこうやって話しをしているわけです)
またよく上司が、「重要なプロジェクトは、メールだけでなく、5分でいいから直接話して」と言っているのにも、そういうわけがあるのです。
記録に残るというメリットもあり、隣の人へ電子メールで連絡をすることもOKですが、インターネット時代だからこそ、目をあわせて会話する効用も感じてください。
お客様と顔をあわせてお話しすることももちろんですが、まずは、社内でのコミュニケーションも、顔をあわせることの重要性を認識して下さい。
社内なのですから、「ひと言声をかける」手間を惜しまないでくださいね。
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1月って新しい誓いを立てるのには最適だ。10月から始めた階段登りも私にしてはまだ続いているのが、ちょっと自慢。