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基本理念が10年経ってしっくりしてきたのはなぜ?

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会社の設立が急に決まったので、慌ててバタバタとアークの7つの基本理念を作った。

しかし、実際に会社を運営すると、基本理念とのかい離が気になりだした。設立3年目くらいには、もっと実情に即した基本理念に変えようとすら思った。
「そうだよね、設立したては正直何をしようか決まっていなかったのだから、かい離があってもおかしくないよね」と自らを慰めていた。

さて、10年目を迎えて、基本理念を改めて見直すと、あら、不思議。あれほど違和感のあった基本理念がしっくりきている。

どうしてだろう?

基本理念は時間がない中作ったお陰で、私の直感というか、私の好みに頼った。
そして、その経営者の好みは、間違いなく会社のカルチャーに影響を与え、最初は違和感があっても10年たってしっくり来たと言うことなのだと思う。
毎週開かれる全体会議で、7つの理念をひとつづつ説明しだして、今日で3回目。


**************全体会議における私からの話***************************
「私たちは、変化に対応できることが重要だと信じ、新しい仕事やしくみに積極的に取り組みます。」

アークコミュニケーションズの基本理念の6番目に書かれている文言です。
これは、ダーウィンが言った、「生き残りしもの」がベースにあります。

この世に生き残る生き物は、最も力の強いものか。そうではない。最も頭のいいものか。そうでもない。それは、変化に対応できる生き物だ。

世の中は絶えず変化しています。「その変化に対応出来ること」が重要なのです。

さて、この3年ほど、ずっと「継続が大事」とか「sustainableなサービスの提供」と私は言い続けてきました。

「継続」と「新しい仕事やしくみに積極的に取り組むこと」はともすると、真逆のように聞こえます。

しかし、実は同根、根は一緒なのです。

「継続」するためには「世の中の変化に対応」しなければいけません。

世の中の変化に対応するためには、今やっていることを世の中にあわせて変えなければいけない=新しいことをしなければいけないからです。

継続するためには、「同じことをただ繰り返す」だけではダメなのです。
「あきらめないこと」は大事です。でも、同じことをただ繰り返し続けることとあきらめないことも同じではないのです。
このことをよく、胆に銘じてください。

さて、「変化」を、今から過去を振り返って語るのは簡単です。
でも、変化の真っ最中にいる私たちには未来に向かっての変化には気付きにくいものです。

変化は1日で急激には起きません。
毎日毎日少しずつ変化をしていきます。その少しずつの変化が積み重なってある時、大きな変化になり、そして、気づいてしまった時には手遅れになっていることがあるのです。

小さな変化を見逃してはいけません。
私たちに出来ることは、以前と同じことをしても、同じ成果が得られなくなった時は、立ち止まり、それが一過性のことなのか、大きな変化が起こる予兆なのか注意深く考えること。
そして、それが一過性でなさそうな気がしたら、変化に対応するための「小さなトライアル」を続けることです。

正直なところ、誰も変化を正しく予測することは出来ないと思っています。
しかし、「何かが違う」と思った時に、新しい取り組みを行い、変化に対応する準備をすることが大変重要です。

正しく変化を予測出来ないのですから、その新しい取り組みは必ずしも正しいとは限らないでしょう。いえ、失敗する確率のほうが高いでしょう。でも、私たちはフィードバックからしか学ぶことは出来ません。新しい取り組みをやってみて、失敗したのなら、また違うことに取り組めばよいのです。

会社としても、そのような新しい取り組みをすること自体を、評価をし、奨励していきたいと思います。「小さな新しい取り組みを素早くやる。」それが大事です。アークで一番失敗している人は間違いなく私ですので、ご安心を。

基本理念の6番目をわかりやす言いかえれば、こういうことだったのでしょう。

私たちは、sustainableにサービスを提供するために、世の中の変化に対応します。そのためには、失敗を恐れず、常に新しい仕事やしくみに積極的に取り組みます。

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