外国語サイト:海外向け?それとも在日外国人向け?はたまた来訪外国人向け?
アークコミュニケーションズはWEB事業と翻訳事業を営んでいるため、外国語のサイトを制作することが非常に多い。
典型的なリクエストは、「日本語サイトをそのまま翻訳して外国語サイトを作ってほしい」というものだ。
すでに完成している日本語サイトの翻訳で外国語サイトを作成することは、非常に効率的だ。実際、それで十分だと思えるケースも少なからずある。
しかし、日本語サイトは国内マーケットを意識した内容なので、在日外国人向けには適切でも、海外マーケット向けには不適切なケース(商品やサービスを提供していないなど)があることを留意しなければいけない。海外では名前すら知られていないのに、「業界でシェアナンバー1を誇る」という国内向けの表現をそのまま翻訳しても海外のユーザーには響かない。
裏を返すと、在日外国人向けのサイトであれば日本語サイトをそのまま訳してもかなり高い確率で、うまくいくことが多い。
さて、在日外国人向けのマーケットがどれだけあるのだろう?と思われる方がいるかもしれない。
在日外国人は約230万人。現在留学生は10万人強だが、国は、2020年を目指して、留学生を30万人に増やす方針を打ち出している。縮小気味の日本市場を考えれば、まだ手つかずの市場が残されていると考えることも出来る。(40数万人の日本人の就活市場において中国人が早急に10%以上を占めることになるのだろう)
また、日本にある外資系法人の決済権限者は、日本支社または本社にいる外国人であることも多いので、グローバル言語である英語による情報提供は有意義だ。
さて、もうひとつ急成長しているマーケットがある。それは、来訪外国人市場で、既に900万人を越えており、特に中国人の増加が著しい。
それでは在日外国人と来訪外国人には、日本国内で商品(サービス)を受けるという意味で、同じコンテンツでよいかと言えば、近くはあるが、出来れば分けて考えたい。
海外からのWEBサイトへのアクセスは、該当国のインフラ事情を考慮したほうがよいし、日本になじみがないという意味では、来訪外国人はむしろ海外マーケットの外国人に近い。例えば、日本の地理が頭に入っていない海外ユーザーには最寄り駅からの経路よりも、日本のどのような立地に所在するかを説明した方が遙かに有益だ。
ひとくくりにされがちな外国語サイトだが、上記のようにマーケットを3つ(海外市場向け、在日外国人向け、来訪外国人向け)に分けて考えると、外国語サイトの目的やコンテンツを整理しやすい。
それでも整理が難しい時は↓へどうぞ。