オルタナティブ・ブログ > マリコ駆ける! >

翻訳・WEB・キャリアを極める?楽しく正しく新しい会社経営&オリンピックへの道?

船に一緒に乗っているのは誰?

»

日本アイ・ビー・エムの内永ゆか子氏の「部下を好きになってください」は女性だけでなく、これから組織の階段を駆け抜けていこうと思っているビジネスパーソンに是非読んで欲しい本だ。

タイトルにもなった「部下を好きになってください」は内永さんが講演でよく話されるエピソードだ。私は、組織での切磋琢磨を繰り返す中で、誰と一緒の船に乗っているのか見失わないためのメッセージとして受け止めている。

例えば営業成績が優秀で、そのまま同じ部署の営業課長に昇進するとする。マネジャーの仕事は、以前の仕事の延長線にないのに同じ部署ということで特に教育のないまま管理職にしてしまう会社が多い。(うちの会社もそうであった)
例えば、営業から経理へ配属が変われば、新人として扱われ一から教育を受ける。同じように、昇進する時も新人としてもっともっと手厚い教育が必要なのに。

昇進した人は、自分が管理職の地位にふさわしいということを部下に認めてもらうために、時として、部下と同じ目線で競うことに一生懸命になってしまうことがある。営業部署の中で一番自分が営業成績をあげることとか、誰よりもパソコンに詳しいと知識を競ったり。
マネジャーは船の船長なのだから、誰よりもオールで早く漕げるとか、料理がうまいとか、個人技を競うのではなく、船全体のパフォーマンスを他の船のパフォーマンスと競うものなのだ。
当たり前のことなんだけど、意外に見落としがちだ。部下は一緒の船に乗っている船員で、戦うべき相手は外にいる。

わたしは内永さんを「ゆか子ちゃん」と呼べる関係にはないが、大学の後輩というお陰で、本を謹呈してもらえる関係にあった。
だからこそ、すぐにこの本を紹介したかったのに、私の筆不精でとおるさんに先をこされちゃった~。くやし~。
ちなみに、もしとおるさんが部下だったら、ライバル心をむき出しにしてこんなことで競わずに「部下を好きになってください」と言われるところです(笑)

Comment(2)