女性にエール! IBM内永ゆか子氏の本
「あれ、ゆかちゃんが本を出してらぁ。」昨日、地元の文教堂で大量に本を漁っていたら、偶然ゆかちゃんの顔写真付きの本に出会った。『ゆかちゃん』とずいぶん慣れなれしいが、日本アイ・ビー・エム(株)取締役専務執行役員の内永ゆか子氏のことである。
なぜこんな偉い人を『ゆかちゃん』と呼ぶかと言うと。①私はゆかちゃんの部下になったことがない ②私は1990年ごろにいっしょに仕事をした経験がある ③私は飲み屋で水割りを作ってもらった仲である ④私はゆかちゃんの人柄が好き、なので内永さんって呼びたくない、親愛の情があるからです。
いっしょに仕事をした1990年あたりは、ちょうどゆかちゃんがアジア・パシフィック・プロダクト(以下APP)という部門を持たれるころで、日本アイ・ビー・エムの開発研究部門(以下、APTO)のソフトウェアの戦略を考えなければいけない時期でした。ある週末にAPTOのソフトウェアのトップのキーマネージャたちが集まり、私はデータベース/データコミュニケーションのプロダクトマネージャとして、平社員ながら参加しました。
APTOのトップの人たちが内永さんを『ゆかちゃん』と呼ぶので、節度のある私としては、本人の前では『内永さん』と呼んでいましたが、心の中で『ゆかちゃん』と呼んでいました。
仕事が速い!!頭の回転がすごい!!マネージメントとしての『内永さん』しか知らない人が多いでしょうが、ひとりで仕事をさせても、ものすごい人です。さらに、週末だったので、ゆかちゃんはぴったりのジーンズ姿で、スタイルが良いんです。
その後どんどんキャリアアップして、ついには専務執行役員になってしまいましたが、ずいぶん苦労をしたんだろうな、と想像します。強引だとか、論理に走りすぎるとか、陰口をたたく人もいましたが、それは自分の組織がアジア・パシフィックという限られた市場で、他のIBMの製品にはできないことを実現しようと苦悩していた表れだったと思います。
ぜひ、IT業界や他の業界でもキャリアアップしたいと考えている女性がいたら、ぜひぜひ、読んでみて下さい。ヒントというだけでなく、こころの支えになってくれる一冊です。
タイトルの「部下を好きになってください」は、APTOでゆかちゃんの組織のマネージャをされていた石原誠氏の言葉だそうです。私も石原さんには並々ならぬお世話を受けています。石原さん、いまどうしているんだろうなぁ。