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MBAで学んだことその1:考えること

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MBAで直接役に立った知識と言えば「論理的な人と論理的でない人が交渉すると、論理的な人が負ける」ということだ。
交渉術の授業での教授の言葉だが、中国でビジネスをしていた私にとってはありがたくもなんともない教訓だった。(論理的な人が非論理的な人に交渉で勝つ術は教えてくれなかった)

このようにMBAで知識が直接役にたつことは少ないと私は思っている。(もちろんすぐさま役立つ職種もあるが)
となるとMBAで何を学ぶのか?

私の経験では
1.ひたすらあきらめずに考え、解決策を探ること
2.異なる環境に身をおいて適応・進化すること
3.自分に刺激を与える人々と交流すること

書き出すと長くなる話題なので、今回は1についてのみ、もう少しコメントを。

仕事である程度経験をつむと、実は「考えなくなること」を学んでしまう。
トランザクションをテキパキこなすのに、いちいちじっくり時間をかけて考えていたら効率も悪いし、考えなくても、やりかたが染み付いた体は、仕事を正しくこなしてくれるからだ。
特殊な仕事を除いて、仕事をすればするほど、考える力が落ちてくるというのが持論だ。

当社は学生インターンを雇っているが、以前同じ課題を学生と入社3~5年目のスタッフに与えたとき、面白いことがわかった。

学生の答えはだいたい的が外れているのだが、「考える」ことについては頑張る。
たぶん、テストの問題を解いている感覚なのだろう。学生の本分はそういうことだ。

対して、スタッフは仕事に関連していることなので、現実的な答えはなんとか出てくるのだが、それについて深い考察をするという行為そのものが苦痛そう。
また、「考えることが出来ない理由」については、たくさん思いつく。
「日常業務が忙しく、考える暇がない」「当事者だと発想が広がらない」などなど。

かくいう私も実は「考えること」はあまり好きではなく、考える前に「駆ける」タイプである。
ビジネススクールの2年間は、問題について考える時間や環境(仲間)が得られ、大変有意義だった。

ところで、中国3000年の歴史が鍛えたしたたかな人々との交渉では負けた私も、家庭では勝っているような気がする。
これって、やっぱりビジネススクールで学んだ知識が役立っているということだろうか^^;

<今日のオリンピックへの道>

自転車通勤:往復14キロ

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