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Amazonがスマートフォンの発売を計画していると予想されています。

先日発売されたKindle Fireの評価は、低くない評価を受けています("Kindle Fireは使えない? 199ドルタブレットの評判とAmazonの次の一手")。

記事を読むとKindle Fireは多くの問題を抱えているようですが、低価格とAmazonのサービスとのマッチングによって概ね不満点を帳消しになっているようです。Kindle Fireは投入時期を急いで出した製品(ODMの製品のそのまま)のようですが、Amazonの選択は間違っていなかったようです。

Kindle Fireの第二弾は、スマートフォンだと予想されているようです。価格が100ドル以下だとか。

以前Palmが100ドルのスマートフォンを出荷していましたが、先進国で100ドルのスマートフォンはあまり見かけないと思います。ARMが低価格のスマートフォン向けCortex-A7を発表しているため、近い将来においては低価格なスマートフォンが出てくると思っていました。

ですがCortex-A7はまだ出ていませんし、採用するのはTIのOMAP 4だと言われています。Amazonは自社のサービスを提供するプラットフォームデバイスを販売しているため、スマートフォンで赤字で出荷しても他で埋めることが出来るビジネスが出来ます。

このため、Kindle Fireの成功を思えば低品質&低価格(100ドル以下)のスマートフォンも悪くない戦略に思えます。

ただし、画面サイズはどうするのでしょうか。

最近のハイエンドのスマートフォンは4インチクラスのものが出ています(iPhoneもそのサイズを計画していて却下されたと噂がある)。本を読むためにはある程度の大きさが必要です。このため、4インチオーバーは最低限必要でしょうし、出来れば5インチ近いサイズが望ましいでしょう。3インチ台は厳しいような気がします(私は3.2インチを使っているので、イメージだけですが)。

スマートフォンをブックリーダーとした場合大きなサイズの液晶を搭載するのが適していると思われますが、それが価格を引き上げる形になっても許容できるかは分かりません。もし低価格を維持するために3インチ台を採用したらどのような結果になるか分かりません。

AmazonはAndroidタブレットでは一定の成功を収めました。100ドル以下のスマートフォンを発売すれば同程度の成功を収めることでしょう。低価格製品でAmazonと闘えるメーカがいるとは思えないため、スマートフォン市場は一気に淘汰が始まると思います。そう思うとAmazonの空白な市場だったAndroidタブレット進出よりも、スマートフォン進出のほうがより影響は大きいような気がします。出荷国次第では、Amazonは早期に携帯電話メーカとしてトップ10入りするかも知れません。

私としてAmazonにwebOSを買収してもらって、webOS端末を作って欲しいと思ったりしていますが、現金なAmazonがAndroidプラットフォームを今から手放すとは思えないし、これは無いですかね。

櫻吉 清(さくらきち きよし)

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