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ようやくAMDからZambezi(Bulldozer)が発表されました。主要なIT系サイトでベンチ結果が花開いたように公開されていますが、結果は芳しくはありません。

・"AMD FXシリーズ最上位「FX-8150」ベンチマーク"
・"ついに登場のBulldozerアーキテクチャ。“Zambezi”はゲーマーのためのCPUか"
・"Bulldozerは気難しい──AMDの新CPUアーキテクチャ“Zambezi”を試す"
・"Bulldozer世代の8コアCPU「AMD FX」"Zambezi"徹底攻略 - 性能ベンチマーク編"

CPUの性能は大雑把な計算式は以下になります。

IPC x 周波数 x コア数

Bulldozerは、コアをシンプル(IPC低減)にしてコア数を増やし性能を上げる仕組みです。また、液体ヘリウムを使った8.4GHz(ギネスレコード)まで到達しているため、周波数を上げやすい仕組みになっているようです

ただ、周波数を上げていくCPUは過去に2つほどありましたが、それらは両方とも今は主流になくなっているのが懸念です。それはIntelのNetburstとIBMのPOWER6です。両者とも周波数を上げると消費電力を飛躍的に伸びてしうため周波数を上げる方向を止めて、IPCを増やす方向にチェンジしました。

Zambeziのidle時の消費電力は目を見張るものがありますが、フルに稼動させると非常に消費電力が高くなります。idle時の消費電力が低いことを考えるともうフルロード時も少し改善できそうな感じしなくもありません。

Zambeziを見ているとBarcelonaの失敗を思い出します。Barcelonaは前CPUからコアを変更(K10)して、プロセスの世代(65nm)も進めて、さらにコア数(4コア)を増やし、L3も搭載した意慾的なCPUでした。ただし、設計かもしくはプロセスが良くなかったのか消費電力がひどく周波数を2.6GHzまでし上げることは出来ませんでした。

ですが、Phenom IIで大きく改善すると同じ4コアで周波数が3.7GHzまで、6コアの3.3GHzまで到達しています。大きく性能向上を果たしました。

AMDはK8導入時もOpteronも1.4GHzしか取れず苦戦しました。最終的には3.2GHzまで到達しました(もしかするともっといけたのかも知れませんが、そのころにはK10コアも出てきたため、ビジネス的に周波数を落としたと思われる)。

AMDのロードマップは2014年まで毎年10~15%を向上させていくとあります(AMD,Bulldozerアーキテクチャ採用の新世代CPU「FX」を正式発表。発売は10月下旬以降に)。過去のAMDの戦略を見る限りはこのペースは維持できるのではないかと思われます。ただし、ライバルとの差を縮めることができるかはわかりませんが。

Zambeziのベンチ結果はあまり芳しくないものになっていますが、一つは多いコア数をあまりうまく使いこなしていないソフト側にもあるように思えます。ただし、現在のメインのCPUが4コア(スレッド)が主流だと思いますので、その倍もあるCPUに合うように作るのはまた違うかも知れません。

Bulldozerはどちらかと言えばサーバ向けにシフトしたコアに見えます。歩留まりが悪いようでBarcelonaの様な黒歴史ぽい感じがしなくもありません。時間が経てばある程度改善させると思うのでデスクトップPC向けには長い目で見たほうが良さそうに思えます。

櫻吉 清(さくらきち きよし)

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