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かなりショッキングなニュースでしたが、GoogleがMotorola Mobilityを買収しました。特許訴訟対策のようですが、今後の雲行きが気になります。

"Google+Motorola: Microsoftは「当て馬」だった"にもあるようにMicrosoftとGoogleの自陣営に引き込むための綱引きがおこなわれているかと思っていたのですが、そうでもなくやっぱり買収価格を上げるためだったみたいです。

特許訴訟だけでは少し高すぎる気がしますが(Nortelの特許オークションのねたもあったし)、Windows Phone陣営を増やさないためにはGoogleの対策は仕方がなかったような気がします。特にMicrosfotがNokiaを引き入れたため、同じような対策が必要になったことでしょうし、Googleが以前AOLとの契約に似ているような気がします。

気になるのは今後です。

当然Motorola Mobilityは、Android陣営のファーストパーティになり、次にでるNexusはMotorola Mobilityから出ることになるでしょうし、タブレットタイプも似たような戦略になるのではないかと思われます。

そこで他のAndroidメーカがつむじを曲げなければいいのですが。それでWindows Phone陣営に行かれては特許対策の買収の意味がありません。

また、今後Motorola Mobilityに続くようなメーカがいるでしょうか?特許訴訟だけならばこれでおしまいですが、Windows Phone陣営に行くメーカを押しとどめるためのにはまだ多くのメーカが買収やNokiaの契約様なケースは出てくるでしょうか?

その中で最も注目されるのはRIMだと思っています。まだRIMは出荷台数を伸ばしていますが、リストラもしています。現時点では有力で個性的なスマートフォンメーカですが、勢いは他のスマートフォンOSから比べれば低すぎます。このため、現時点の地位は将来的に保証されているわけではありません。2Q'11時点でのスマートフォンOSシェアは以下になっています。

一時期勢いがあったMotorolaの携帯電話部門でさえ買収されるのです。RIMが買収もしくはBlackBerryを捨てて他のOSを採用しないとは断言できません。現在のOSシェア勢いを考えればMotorolaと同様とは行かなくてもNokiaの様な契約の選択肢も株主は考えておかしく無いでしょう。

今回のGoogleのMotorola Mobility買収は、スマートフォン・メディアタブレット競争の最初のターニングポイントだと思います(Nokiaの契約のほうかな?まだ結果が出ていないので...)。今後買収・売却・契約(合従連衡)の動きが活発化すると思います。

あまり買収ばかり行われると多様性が失われるので、スマートフォン・メディアタブレットに良い事がどうか分かりませんが。

櫻吉 清(さくらきち きよし)

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