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"AMD Fusion Developer Summit 2011(AFDS11)"でAMD Aシリーズの発表と共にGPUの構造を大きく変更してきました。

解説としては、日本一CPU/GPUを語る後藤氏の"AMDが革新的な次世代GPUアーキテクチャの概要を発表"が詳しいと思います。

AFDS11のKeynote Presentationsがダウンロードできるので見てみました。

アーキテクチャの遷移は以下の様になっています(Radeon HD 2xxxから)。

・VLIW5タイプ(Radeon HD 2xxx)

・VLIW4タイプ(Radeon HD 69xx)

・次世代タイプ

AFDS11で最も伝えているのはCPUにGPUを搭載しても、GPUを有効活用できる環境を整えないといけない。このため、Microsoftとも協力し、C++ AMP(Accelerated Massive Parallelism)の提供です。これで、開発者に負担をかけずに行えます。CUDA、OpenCL、DirectX 11のComputeShaderでも良いのですが、よりナチュラルに書けるほうがいいですね。

新しいアーキテクチャには、L1/L2キャッシュを搭載してきました。これは、NVIDIAのFermiもL1/L2キャッシュをGPUで搭載しているため、GPGPUとして必要なのでしょう。GPUもCPUに近づいていくことを示しています。また、スカラー&ベクター両方が入っているのですね。ちょっと不思議。

新アーキテクチャは、Southern Islandsから入ります。Radeon HD 6xxxシリーズでもハイエンドだけアーキテクチャが変わりました。同じようにSouthern Islandsでもハイエンドだけ新アーキテクチャを採用するのではないかと思われます。それはダイサイズの制約が他と比べてないためです。

CPUには次世代のTrinityにはVLIW4タイプを入れるようなので、その次の2013年の22nmの世代から新しいアーキテクチャのGPUを搭載するのでしょうか。そう思うと相当後ですね。

VLIWに関しては、ItaniumはVLIWから撤退の噂があったり、TransmetaのCrusoe/Efficeonで退場とあまりうまく行っていません。RadeonもVLIWは撤退することになります。コンパイラーに負荷をかけることは、ムーアの法則でシリコンを増やすことができたり、マルチコア化できる現状を考えるとあまり効果的でないのかも知れません。

NVIDIAがFermiでTop500でも入り込んでいることと、CPUとの連携を考えるとAMDの選択は正しいと思います。これでようやくGPGPUが一般化しそうな予感がします。なんと言ってもデフォルトでCPUに入りますし、C++ AMPで使いやすくなりそうです。

ただし、うまく離陸できるかが鍵です。AMDが64bitを採用したときにMicrosoftがサポートを表明しました。このおかげでIntelも追随しました。今回も同様にMicrosoftのサポートがあります。NVIDIAも今のところC++ AMPに対してサポートを表明しています(CUDAだと性能でやすいとアナウンスしていますが)。

ライバルのIntelは、どうするのでしょうか。現在のところGPGPUを活用できるような製品を出していません。Microsoftが協力していることを考えると案外この方向でうまく行きそうです。とりあえず方針は固まってほしいところです。

後、これがブラウザから操作できるといいですね。Mozillaがそのような取り組みを行っていたはずですが(OpenCLベースですが...)。

櫻吉 清(さくらきち きよし)

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