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Gartnerから「Gartner Says Worldwide Mobile Device Sales to End Users Reached 1.6 Billion Units in 2010; Smartphone Sales Grew 72 Percent in 2010」でスマートフォンの出荷台数が公開されました。

2010年のスマートフォンの出荷台数は2.9664億台でした。ぎりぎり3億台を突破しませんでした。Gartnerはずるくて4Q'10を明確にアナウンスしていません。ですが、1Q'10~3Q'10は公開してます。1Q'10:5,430万台、2Q'10:6,164万台、3Q'10:8,053万台です。このため、4Q'10の出荷台数は10,016万台となります(ただし、Gartnerは最終的な数字が微妙に変わるため、4Q'10の本当の出荷台数は1年後でまたちょっと変更してくるかも)。

IDCはスマートフォンの出荷台数に関して、2010年で3億260万台、4Q'10で10,090万台と発表しています。ぎりぎり4Q'10でスマートフォンは1億台の大台に突破したようです。

各種データをグラフ化してみました。

・携帯電話&スマートフォン出荷台数前年同期比

・スマートフォンOSシェア(四半期)

・スマートフォンOSシェア(年間)

スマートフォンの4Q'10の出荷台数が1億台、PCは0.93億台です。なんとスマートフォンがPCを4Q'10で逆転してしまいました!

私は今まで、両者が逆転するのは、"スマートフォンの出荷台数はいつPCを抜くのか"で早くて2Q'11と書きましたが、それよりも2Qも早かった事になります(外れすぎた...相当アグレッシブな予想だと思ったのに...orz)。

どうも私は頭の悪い予想をしていました。

PCの出荷台数は、"PC出荷台数(3Q'10)"(2010/10/19)で"3.6億台にぎりぎり到達(Gartnerの予想よりも辛い評価)"としました。この時点ではPCの4Q'10はぎりぎり1億台もあると予想しています。

"スマートフォン市場(3Q'10)"(2010/11/16)において、2010年のスマートフォンの出荷台数を"2.9億台が最もありそうなシナリオ"と予想しています(おぉすごい、ドンピシャだよ!)。

ですが、"スマートフォンの出荷台数はいつPCを抜くのか"(2010/11/24)において、気弱になり"低く見積もっても2010年のスマートフォンの出荷台数は、予想(2.69億台)を超える"としています(この時点では2.82億台と下方修正した...)。

"Gartner、2010年のPC出荷台数を3.52億台に下方修正"(2010/11/30)において、GartnerがPCの売り上げを下方修正したのに追随して4Q'10で1億台は厳しいと追随しました(弱い...)。ただしスマートフォンがPCを逆転するのが2011年であることに確信を得ました。

PCの出荷台数の結果(PC出荷台数(4Q'10))は年間3.5090億台で、4Q'10は9,348万台でした。

如何に私の予想がぶれているかがわかります(修正したい衝動に駆られた)。"予想せずにはいられない"でえらそうなことを書いていますが、やっぱりGartner等の有名どころに影響を受けてしまいます。一番影響を出なかった時期が最も当たっているのですから。

とりあえず、私の予想を置いておいて、スマートフォンの勢いはすばらしいものがあります。PC、スマートフォン、メディアタブレットの出荷台数に関する関係は以下になります。

スマートフォンは不況下でもプラス成長を維持し、CDMA版iPhoneが好スタートをきっています。Android端末も多様な製品が出てくることを考えるとスマートフォンの需要はまだまだ満たされていないと考えるのが妥当です。数年は成長率に陰りを見せることはなさそうです。

OSのシェアに関しては販売数と現在動いている台数には開きがあります。"モバイルOSシェア考察"を見るかぎりは、Androidのシェアは大きくはありませんが近いうちにiOSに肩を並べるのかも知れません(iOSの先行の有利か)。

延べ出荷台数は1Q'11でAndroidはiOSを抜くでしょう。ただし、ブラウザ利用率は両者で差があるため(延べ出荷台数は実質今はイーブンに近いにも関わらず、4分の1程度)、NetApplicationsのOSシェアが逆転するのは2011.12ごろかも知れません。

櫻吉 清(さくらきち きよし)

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