« 2010年12月17日

2010年12月20日の投稿

2010年12月22日 »

FirefoxやChromeでWebGLがデフォルトでONになりそうです。例えば、GoogleがWebGLの動作見本としてをBody Browser公開しました。

ある方のツイートでブラウザが最も普及するゲームプラットフォームになるというのを読んでWebGLの普及の先を考えてみました。

Chromeの登場でJavascriptプラットフォームとして高速化しました。Chromeパニックと言っても差しさわりありません。次の流れはIE 9でしょう。IE 9自体はまだ出ていませんが、MicrosoftがHTML5を推進の選択を行ったため、実質HTML5の普及の目処が立ちました。IEのシェアを減っていることを考えるとMicrosoftが選択せざるを得なかったでしょうが。

また、そのIE 9ですが最初からGPUを描画として活用しました(ベンチではもろに)。すでに準備していたのか、分かりませんが各ブラウザもGPU対応を表明し導入が始まりました。

GPUを使うとなれば3Dを使った用法が誰でも思いつきます。ブラウザで3Dを活用に関してGoogleは当初03Dで推進使用としましたが、Mozillaが押すWebGLに舵を切ってくれました(良かった分化しなくて)。現在のところWebGLは、Firefox、Chrome、Webkit(Safari)で使えます(Operaも賛同しているため、近いうちにサポートされるでしょう)。GPUをフルに使用を考えれば当然の帰結です。

このため、近いうちにPCのちょっと古い時代の性能の3Dゲームがブラウザで出来るでしょう(若干キーボードとマウスの入力のタイミングが大丈夫か心配)。

ネイティブよりも少しチープなWebGL(とブラウザ)ですが、ブラウザにはいいところがあります。それはプラットフォームを選ばないところです。スマートフォン、メディアタブレットでもそのまま動く可能性があります。

メディアタブレットなどで採用されるTegra 2は、WebGLのベースになっているのOpenGL ES 2.0が動きます。また、ARMがライセンス供給するMali T604もOpenGL ES 2.0が動きます。このため、モバイルブラウザも近いうちにWebGLが動くでしょう(動いているものもありますしね)。

モバイルゲームやライトゲームがプラットフォームを選ばずに動けば移植が容易になります。iOS、Android、Windows Phone、Linux、Mac、Windows、各ゲームコンソール等のプラットフォームが多くなっている現状を考えるとブラウザとWebGLは最も"Write once, run anywhere"に近い3Dプラットフォームと言えます。現在ブラウザを持っていないプラットフォームはないのですから。

ただし、WebGLが普及してもブラウザゲームが普及するかは、Chrome Web StoreやOpen Web App Store等のStore系かSNSの力を必要とするでしょう。こればかりはすぐに立ち上がらないかも知れません(WebGLの普及を考えると...)。

また、WebGLの普及後はどうなるのでしょうか?

より近代的なGPUの活用に向かうことが簡単に予想がつきます。OpenGLのバージョンは4.0まであがっています(DirectX 11相当)。また、GPUを活用するためのOpenCLもあります。ブラウザからGPUを活用しようという(描画ではなく)動きとして"Elevating JavaScript Performance Through GPU Power"等があります。ブラウザはGPUをより利用する時代が来ると思われます。

このためWebGLが普及すれば、ライトなゲームプラットフォームとしてブラウザが普及し、その後もっとGPUを活用するときが来るのではないかとするのではないかと思われます。ただし、その場合はもっとJavascriptの動作速度が必要になると思いますが。

櫻吉 清(さくらきち きよし)

« 2010年12月17日

2010年12月20日の投稿

2010年12月22日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

櫻吉 清

櫻吉 清

IT業界ウオッチを趣味としている。知的好奇心の趣くままに何でもチャレンジして、とりあえず壁にぶつかってみる。

詳しいプロフィール

Special

- PR -
カレンダー
2013年4月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        
kichi
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

カテゴリー
エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ