« 2008年10月30日

2008年11月3日の投稿

2008年11月4日 »

DIY PC Expo 2008 Autumnが開催されたので行ってきました。目的は、NVIDIA、AMD、Intelの3つのセミナーを見てくることです(Leadtek Reseachも登録したのですが時間を間違えて見れませんでした)。

■NVIDIA

最初にNVIDIAの方が、"Radeon派の人は手を挙げて"と質問をされて、手をあげました。正直者でごめんなさい(GeForce 7000シリーズまではNVIDIA派だったんですよ)。

内容は先週行われた"NVIDIA GEFORCE Graphics+"と同じものもありましたが、GPUとCPUのレイトレーシングの差が見えるデモはすごかったですね。NVIDIAがCPU部門を買収しないでGPUにより邁進する理由がわかるデモだったと思います。GPGPUが一般化する時代がもう少しで来そうですね。

デモもよかったのですがある意味Q&Aがすごかったです。

質問は"DIY PC Expo 2008 Autumn セミナー"にも記載されていますが、"8800GTと980GTは一緒でないか"と"GTX 260にはシェーダー数が192と216が売られているがどうしてか"は、一般ユーザでも知りたいところでした。場内では爆笑されていました。

NVIDIAのGPUの名称のつけ方は、最近迷走していると思います。AMDのGPU名称は数字のみで語尾に記号をつけなくなりわかり易くなりました(デュアルGPUの場合のみ番号の後にX2が付きます)。

このため、日経WinPCの方も要望されていましたがGPUの名称のつけ方を変えてほしいものです。

■AMD

Rubyのリアルタイムレンダリングを公開されましたが、びっくりしました。デモではデータが不足していたようですが、4870X2で早回しでもレンダリングできる様を見せられると、どれだけの計算能力があるのかと。家でリアルタイムレンダリングできる時代が来てももう驚かないですね。

AMDも同じくQ&Aがありました。

Phenomと同じコアを持つデュアルコアのKumaの話が出ていました。「"AMD 秋の大収穫祭"に行ってきました」では、Kumaは速くないと言っていましたが、その理由がクアッドコアを流用したもの(2コアdisable)をKumaとして出すそうです。

トリプルコアであるPhenom X3もそうですが、コアをひとつ動かさないようにしても周波数が伸びませんし、消費電力もそれほど落ちません。同じことがKumaにも当てはまるため、速くないそうです。Kumaは、当初専用ダイの予定もあったようですが、いろいろあり(TLB問題?)流用ダイになったそうです。

■Intel

今日(2008/11/3)レビューが解禁になったCore i7に関して説明がありました。

L2/L3キャッシュの方法としてInclusive*1とExclusiveの方法の違いに関して説明がわかりやすかったです。IntelはInclusiveを、AMDのPhenomはExclusiveを採用していますがどちらがいいかはケースバイケースのようです。

Core i7のL2キャッシュのレイテンシが10サイクルとCore MA系に比べて(14~15サイクル)短くなったそうで、Sandraでもその効果が出ています。キャッシュも大きけば良い訳じゃないようですね。

Intelも同じようにQ&Aがありました。

"Xeonでも出ている低いTDP版を出さないのか?"は出ないそうです。出してしまうとラインナップをサポートなどもあるようです。Intelの場合はiMacの様にモバイル版を使用しているケースもあるので、それで補うことができると判断されているのかも知れません。

後はCore i7で公開された情報に関していくつか回答していましたが、ターボモードに関してBIOS上は1コアだけ2ステップも上げることができるが、Windowsではマウスを動かさずにじっとしないと行かないそうです。但しターボモードはベンチマークでは良い結果が出ているので2ステップ上がらなくても十分かも知れません。

■まとめ

3つのセミナーしか見れませんでしたが、複数の箇所でもっと多くのセミナを行ってくれればいいのにと思えてなりませんでした。そうすればもう少し見れたのに。

また、セミナーに関して撮影禁止にしないでほしかったです。禁止でなければブログなどでもっと公開されて多くの人にリーチできると思います。撮影禁止は、メリットよりもデメリットの方が大きいと思うのは私だけでしょうか。

*1:Inclusiveは、L1にあるものはL2にあり、L2にあるものはL3にある。コアは、L1→L2→L3の順番で探しにいくらいいです。Exclusiveは、その逆のやり方だそうです。

櫻吉 清(さくらきち きよし)

« 2008年10月30日

2008年11月3日の投稿

2008年11月4日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

櫻吉 清

櫻吉 清

IT業界ウオッチを趣味としている。知的好奇心の趣くままに何でもチャレンジして、とりあえず壁にぶつかってみる。

詳しいプロフィール

Special

- PR -
カレンダー
2013年4月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        
kichi
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

カテゴリー
エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ