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イーコマースサイトにおけるビデオの導入効果については、このブログで何度も説明してきた。Internet Retailerによれば、イーコマースサイトの訪問客にビデオがどんな効果を与えるかというテストを行ったところ、ビデオを見たサイトの訪問客は、ビデオを見ていないサイトの訪問客より、85%以上もコンバージョンレートが高かったという結果が出ている。

※ Inside Search 

イーコマースサイトにとって、ビデオが訪問客をショッピングカートに連れて行くための強力なツールの1つとなっていることは間違いない。しかし、ただやみくもに、イーコマースサイト上の製品紹介ページにビデオを用意さえすれば目的が達成できるのかと言えば決してそんなことはない。ビデオを使ってコンバージョンレートを上げるためには、ちゃんとした戦略が必要になってくる。

そこで今回は、意外と忘れられがちな、ビデオを導入してイーコマースサイトのコンバージョンを上げるために必要な4つのポイントを紹介したい。

■ ポイント1:ビデオは必ず”above the fold”に配置する

ウェブサイトの開発や運営に携わってことがある人なら”above the fold(アバブ・ザ・フォールド)”という言葉を聞いたことがあるはずだ。”above the fold”とは、いわゆる、ウェブサイト上のスクロールしなくても見える領域のことを言う。ウェブサイトを設計する上で”above the fold”のコンセプトは非常に重要な意味を持つ。訪問してきたユーザに一番見てもらいたいコンテンツは、”above the fold”の部分に配置することが良いとされているからだ。

よって、ビデオもイーコマースサイト上の”above the fold”に必ず配置しなければならない。時々、1度ならまだ知らず、2度も3度もスクロールしないとビデオが見つからないイーコマースサイトを見かけるが、それではせっかくのビデオの効果が薄れてしまう。

ビデオを使ってコンバージョンレートを高めたいのであれば、ビデオを配置するページの”above the fold”の領域に必ずビデオを配置するべきである。例えば、コンバージョンレートを上げるためには、まずビデオを視聴してもらことが重要になってくる。この視聴された割合を示す数字としてビューレート(VR)という指標値があるのだが、invodoのレポートによれば、”above the fold”の平均VRは25.7%と、”below the fold”の15.1%よりもはるかに高い数値を示していることがわかった。

実際にザッポスのサイトにアクセスしてみてほしい。各製品紹介ページに配置されているプロダクトビデオは、全て”above the fold”の領域に配置されている。

1_2

せっかく用意したビデオ、イーコマースサイトの訪問者にまずは視聴してもらわなければ話にならない。ビデオを”above the fold”に配置することは、コンバージョンレートを上げるための鉄則だ。

■ ポイント2:ビデオには必ず”call to action”のテキストを加える

次に重要なポイントは、ビデオの下の部分に”call to action”を示すテキストを加えること。良く見かけるのが、”Click to play”や”Click to view”といった、ビデオのプレイヤーのクリックを促すテキスト表示だ。

ビデオの表示部分が大きい場合はテキストがなくてもすぐにわかるが、小さい場合はそれがビデオなのか写真なのかすぐに見分けがつかない場合がある。よって、ビデオであることと、クリックしてもらうことを促すための”call to action”のテキストが必要になる。

この”call to action”のテキストを加える効果についても、invodoがレポートで数字を公開している。それによれば、”call to action”のテキストを加えた場合のVRは23.9%と、加えない場合の21.4%よりも高い数値を示したとのことだ。

ビデオ再生プレイヤーの近くに”call to action”のテキストを加えることは、コンバージョンレートを上げるために間違いなく効果を発揮する。

1_3

■ ポイント3:カテゴリーページとサーチページ上にビデオを配置する

全ての製品紹介ページにビデオを配置することが、コンバージョンレートを上げるために非常に高い効果を生むことがわかっていたとしても、ザッポスのようにほとんどの製品紹介ページにビデオを配置することはなかなか容易なことではない。どうしても限られた製品にだけビデオをセットしてしまいがちだ。

では、全ての製品にビデオを用意できない時はどうしたらいいのだろうか。以前も紹介したことがあるが、そういう時は、製品紹介ページではなく、製品紹介ページの前に訪問客が訪れる可能性の高いカテゴリーページととサーチページ上にビデオを配置するといい。
カテゴリーページとサーチページ上にビデオを配置することで、イーコマースサイトの訪問客は、同じページ上でいろいろな製品のビデオを視聴しながら検討することが可能になる。カテゴリーページとサーチページ上にビデオを配置することで、VRとコンバージョンレートは間違いなく高くなる。

米国のオフィス家具のイーコマースサイトを運営するBizChair.comは、カテゴリーページでビデオを視聴することができる。

※ BizChair.comのカテゴリーページ

2_2

■ ポイント4:ビデオプレイヤーのサイズはできるだけ大きくする

ビデオプレイヤーのサイズもVRに大きく影響してくる。できることであれば、ビデオプレイヤーのサイズは大きい方がいい。ポイント2の「call to action”のテキストを加える
」でも説明したように、VRを上げるためには、イーコマースサイトの訪問客にビデオであることをすぐに理解してもらうことが重要であり、そのためにはビデオプレイヤーも大きい方が訪問客にはわかりやすい。

これもinvodoがレポートで数字を公開している。それによれば、フルスクリーンサイズのビデオプレイヤーを用意した場合のVRは22.5%と、小さいサイズのビデオプレイヤーを用意した場合の19.0%よりも高い数値を示している。

VRとコンバージョンレートを上げるためにも、ビデオプレイヤーはできるだけ大きいサイズで用意しよう。

■ 今回のまとめ

① ビデオは必ず”above the fold”に配置する

② ビデオには必ず”call to action”のテキストを加える

③ カテゴリーページとサーチページ上にビデオを配置する

④ ビデオプレイヤーのサイズはできるだけ大きくする

⑤ 番外編:テキストリンクではなくサムネイルで表示する(常識)

いずれも簡単にできることばかりなので、是非実践してみてほしい。

itoman

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プロフィール

伊藤 靖

伊藤 靖

株式会社リトルウイングス代表取締役。
青森県弘前市出身。大田区蒲田在住。
企業のメディア戦略、コンテンツ戦略、モバイル戦略の構築と実行をサポートするサービスを提供しています。

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