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GIGAZINE編集長山崎さんの気持ちなんか分かるんだよね…

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GIGAZINEの求人募集に関して色々な意見が交錯してまして、オルタナのほうでは早々に小俣さんがこちらのエントリアップされていて、今朝、大木さんも関連するエントリアップされていますね。

わたしがこれ見てまずビックリしたのは編集長として現在もスタッフを抱える立場でこのメッセージを発信されたのだとするとほんと余程の事というか、腹に堪えかねての事があったのだろうな…と思った次第。

記載されている内容について働く側からの視点ですとかなりムカつく事や、「そんなの無理無理」って話が連続だと思います。

ただ、自分がこれまで経験してきた音楽関連業界において、見習い期間の給料は出ないとか当たり前でしたし、辞めても別に後釜に座りたい人間は腐るほどいるから困らないという環境が普通であり、自分はやっていませんがミュージシャンのボウヤともなれば、ほんと好きじゃなければ出来ない状態の極みという所を見てきた者にとっては、今回の話をあえて擁護する側からエントリをまず書いてみようと考えました。

まず、この話は何回か書いている事ですがレコーディングの仕事でギャラが高いからいい演奏とか、そいう区別をすることは出来ませんから、どういう状態、環境であっても自分が引き受けた仕事はちゃんとCDに名前も載る以上、いつもベストを尽くすことを要求されるのがミュージシャンとしてやはり大変なところであり、後釜ならいくらでも居るというこの状態は、実演で食べていくのは並大抵の事ではなく、ここまでの例は、多くの人がやりたいと考える仕事、滅多に就けない仕事における経営側のズルさの面が問題となりますが、問題は片方だけにある訳ではなく、

最近はセルフブランディングなる言葉を良く耳にしたりしますが、こうやって個人看板で仕事をしているセッションミュージシャンの世界でも、ギャラが良くないとか、ホテルの部屋がセミダブルじゃないとか、お迎えのバイト君が荷物を持たないとか、いろいろ文句を言う人達が出てくるもので、こういう微妙な人間関係の綱渡りをしながら創作物を形にしていく仕事というのは、ほんと奇跡というのは言い過ぎかもしれませんけど、博打状態というか(苦笑)、運任せ的な要因なところありますから、こちらの観点から見た場合、マネージャ、A&R、プロデューサ経験のある方からみると、編集長の山崎さんの気持ちや訴えたいこのメッセージの意味合いがとっても理解できるのではないでしょうか?

「ニュースサイトで記事を書くというのは、普通の労働とは絶対に違うのだ!」

先にご紹介した2つの例はフリーランスが働く側なので、まあ気に入らなければ別な人に替えれば良い話なのですが、これが旧来型日本企業の手厚い正社員環境ともなると問題はかなり深刻になってきて、その問題は大体こんな方面に現れてきます。

そもそも制作系の会社における仕事の悩みは、携わっている仕事すべてが制作時間に対してギャラが支払われる仕事ではないにも関わらず、会社として赤字の仕事に看過出来ない時間を掛けてしまう人間や、やり直しでお客さんもイライラさせている出来ない人ほど残業して給料が増えてしまう事が大きな課題としてあり、じゃあ、ここで時間を単純に短い人間に多くのギャラを払えば良いか…となると、今度は手を抜く人間が出てきてしまうという無限ループ状態に陥ってしまいます。

さらに、予算が無い仕事にもかかわらず、クオリティが大事だ!と言い張って、デザイン予算をまったく無視した時間を使って仕事をするとか、おおまかな予算枠が見えている案件に対して、割り当てられた予算の中で仕事をしようと歩み寄りが欠落してくる場合があり、この辺はフリーの人間なら入れ替えできますけど、正社員ともなれば仕事があっても無くても給料は支払わなくてはいけませんから、こういう軋轢がちょっとでも始まってしまうと両者の関係が急速に悪化する事になります。

さらに最近は面接の時点ではいろいろ良いこと言っていても、採用されたとたんに、実際にはあれはできない、これはできないのオンパレードに陥る事も実際問題としてありますから、編集長山崎さんの今回の叫びはほんと人ごとじゃない気がしてこの募集ページを読んでしまいました。

自分として一番衝撃的だったのは、GIGAZINEという日本の影響力のあるブログとして「第1位」の編集部でさえ、GIGAZINEで働きたかったわけではなく、どこでも金さえもらえれば良かった人材が集まってしまった…という点。

今年の6月にこんなエントリを書かせてもらいました

我が社のような、半分個人事務所のような体裁の会社に求人応募してくれる人は本当に少なく、ここ最近では自分の専門学校講師経験や、現有スタッフが現役講師をしている点をアピールし、未経験者を徹底指導します!という宣伝文句を掲げている状態ですが中々状況は厳しいです…ここから先は自分のずさんさが起因している事でもあるのでこちらの話は別の機会に触れさせていただくことにして、

編集長の山崎さんにとってここに書かれたメッセージは本当に正直な話だと思います。ただ、人間誰しも不完全なところ有るわけで、この募集要項に完全にマッチした人間はまず出てこない事はご当人も理解されてはいるのかもしれません。

最後に今回の求人募集、批判を招くであろう文節であったりブラック会社として批判される危険を冒してもこれを掲載したGIGAZINE編集長山崎さんの気持ち、うまく言えないけど察することは出来るな~と感じた次第です。

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