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ITに強いビジネスライターとして、企業システムの開発・運用に関する記事や、ITベンダーの導入事例・顧客向けコラム等を多数書いてきた筆者が、仕事を通じて得た知見をシェアいたします。

【ITエンジニアセカンドライフ】鳴かず飛ばずでやる気も出ない

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ITに強いビジネスライターの森川です。

前回のつづきです。

自分軸発見を事業化することにし、第一歩としてセミナーを開催したのですが、その日が東日本大震災と重なってしまいました。

当日は平気だったのですが、翌日以降テレビを見るたびに暗くなりました。今でもACジャパンのCMを見かけると、あの頃のことを思い出してしまいます。

私は本当に臆病で、福島の原発事故でこの世の終わりかと思うほどのショックを受けました。

福島産の食べ物を食べることなどぜんぜん平気ですし、震災から2ヵ月足らずのゴールデンウィークには福島県に旅行に行きました。ですが、なぜか原発事故が怖くてしかたなかったのです。

計画停電が一番つらかった。突然電気がバチンと切れてしまうのです。せめて警報を鳴らすか何かしてから停めてくれればいいのに(できないものなのでしょうか?)。

停電だと風呂も沸かせません。湯沸かし器が電気制御だからです。ガスコンロは使えるので料理はできますが、照明はろうそく。暗い部屋で食べるご飯の味気なさ。

パソコンだけは、ノートなので停電でも平気でしたが。

被災地と比べたら恵まれていると分かっていても、不安で仕方なくなります。

私はすっかり心をやられてしまいました。元々神経症体質で心が弱いのです。

さらにクライアントが地震を理由に、次々とコンサルティング契約を打ち切ってきました。理由と言うより口実かもしれません。それだけの価値を提供できていなかったのだと思います(実際反省もしています)。

6社あったクライアントが1社になってしまいました。

どん底から3年ほど増収増益を続けたのですが、またもどん底がやってきました。

その上、心がむしばまれています。

酒浸り――というようなことはなかったのですが、仕事もせず1日ふて寝しているような日々でした。

いちおうもがきもしました。もう一度クライアントを取ろうと、無料セミナーから出直したときもありました。

しかし一度途切れた循環はなかなか元に戻りません。

約1年、泣かず飛ばす、しかもやる気がないという日々が続いたのです。

思うことは「死にたい」。とはいうものの、本気で死にたいわけでもなく、ただただ堕ちていきたいという感覚でした。鬱病一歩手前だったのかもしれません。

【教訓】

  • しっかりと価値を提供しないと、最悪のときに助けてもらえない
  • 一度途切れた循環はなかなか元に戻らない

つづく


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