VUCAの時代、自社専用システムを作らないという選択
我らが齋藤先輩が、VUCAを分かりやすく整理してくださっています。
2016年のダボス会議で飛び出した「VUCA」という略語。
英語圏ではたびたび出てくる、頭文字を合わせた造語(?)ですが、このVUCAは、とても大事なことを言っているように感じています。
Volatility(変動性)
テクノロジーの進化や社会常識の変化など、価値観や社会の仕組みなどが猛烈なスピードで変化し、先の見通しを立てることが困難。変化の度合いや割合も大きく、変動性を予想するのは難しくなっている。
Uncertainty(不確実性)
英国のEU離脱、米中貿易戦、新型コロナ、ウクライナ戦争など、現代を取り巻く情勢は、予断を許さなない状況であり、さまざまなリスクに対応できなくてはならない。
Complexity(複雑性)
一つの企業、一つの国で解決できる問題が極端に少なくなった。地球規模でパラメータが複雑に絡み合っているため、問題解決は単純ではなく、一層困難なものになりつつある。
Ambiguity(曖昧性)
変動性、不確実性、複雑性が高まり、因果関係が不明、かつ前例のない出来事が増え、過去の実績や成功例に基づいた方法が通用しない時代となった。
(上記は、齋藤先輩のブログから引用させていただきました。)
つまり、「しょっちゅう変わって」「確実ではなくて」「複雑で」「さらに曖昧な」ということなのですから、そんな時代に「自社専用システム」を作るってどうなの?ということだと思うのです。
自社専用システムを開発会社に頼んで開発しているうちに、「しょっちゅう変わって」いたり、さらに「確実ではない」ので、仕様変更だらけになってしまうわけですね。
そして、「複雑で」「さらに曖昧な」のですから、出来上がった頃には、自社にマッチしたシステムとは言えない・・・、なんてことが起きそうです。
であれば、ある程度の業務のやり方、流れなどを変えることにより、市販のSaaSを用いて、とっとも前に進むほうがいい、と思うのです。
ちなみにイシンでは、
・社内コミュニケーションは「ChatWork」だけ。メールは禁止。
・ファイルは「Box」で共有。ファイルサーバーは禁止。
・スケジュールやリストなどの表計算は「Googleスプレッドシート」で。社内だけで使うものはExcel禁止。
・マニュアルはTeachMe Bizで。
といった具合で、自社独自のシステムはありません。