同一労働同一賃金の裏表を理解しておく
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「同一労働同一賃金」という言葉を耳にするようになって久しいですが、ちゃんと理解できている人が少ない、という話を聞きました。そもそも、提唱している側も含めて、です。
表立って言われているのは、正社員と非正規雇用労働者の格差を無くす、ということです。が、必ずしもそれだけではないです。年齢差を無くすことも目的です。
ただ、政治家のみなさんは、それで非正規の方の給与が上がる、なんて単純なことを考えているようですが、必ずしもそういうことではない、というのが実態です。
同じ仕事を同じだけやらないことには、同じ賃金にはなり得ない、ということでもあるわけです。
つまり、
Aさんは、10の仕事をするために所要した時間は1時間。ミスも一切ありません。
一方でBさんは、10の仕事をうるために1時間半かかりました。さらに、10の仕事のうち、2はミスをしているので、さらにやり直しが生じてしまう。
この状態が続くということになると、BさんがAさんと同じ賃金を得ることができなくなる、ということになるはずです。
同一労働同一賃金ということは、同一ではない労働では、同一の賃金にはならない、ということが欠落した議論がされていることは、意外と認識されていないのだなあ、と感じた今日この頃です。
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