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スマートデバイス導入プロ集団のイシン社長です。仕事に関係ない話題も多いです。

顧客として成長すれば得をする

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昨日、某所で開催された勉強会。「勉強になった」と言うと怒られるそうですが(笑)、僕的に、とても勉強になったことがありました。

米国では、社内でやることと、アウトソースすることが明確になっている企業がほとんどです。一方で、日本の場合は丸投げ的にアウトソースしている企業が結構多い。なので、例えば日本の広告代理店のような企業は、米国では存在しませんよね。広告から制作、テレビ局などの枠を抑えるところも含めて、一括で請け負うから必然的に社員数も増える。まあ、そういう意味では、日本企業は「いいお客さん」なのでしょう。

ITに関しても、「業務委託」という名の派遣エンジニアを常駐させる企業の多くは、要件定義をきちんと出来ない。だから、エンジニアに来てもらって、自社の要件を整理しながら開発してもらう。そのほうが都合がいいのでしょうね。月額の定額を支払うことで、なんとなくシステムが出来上がっている(気がする)。

しかし、これを顧客企業の、例えば経営者から見る場合、本当に一番いいやり方なのでしょうか。一番効率的なのでしょうか。

○○システムを開発するために来たエンジニアは、気がつくと2年経っても3年経っても社内に座っている。「あれ?何システムを作るんだったっけ?」と思い悩んでいる経営者の方もいらっしゃるかもしれませんね。それどころか「あれ?彼、うちの社員ではなかったよね?」的なこともあるかも。(笑)

もしこれが、自社内できちんと要件定義ができて、RFI、そしてRFPを作成できるスキルを持ち合わせていれば、実はもっと短期で、もっと低コストで開発できるかもしれません。「いつもの会社」に頼まずに、相見積もりも取りやすいかもしれません。(これを言ったら、自分の首を締めるかもしれませんが(汗))

昨日、とある米国の巨大企業に対して「120億円のコスト削減を実現させたら、半分の60億円をください」という取引について伺いましたが、日本企業ではこういうやり取りはゼロに近いのではないでしょうか。それは「120億円下がったことに対して、半分も払うなんて嫌だ」と思う経営者が多いからです。ノウハウだけパクって、自社の社員で実現しよう、なんてせこいことを考える管理職も少なくない。これでは、120億円どころか、ちょっと下がって終わり。そこにかけた人件費のほうが高かった、なんて面白くもないオチで終わりそうな。

イシンのお客様の中には、情報システム部門は、要件定義とプロジェクト管理に特化されている企業があります。アウトソースするけれども、その中身と進捗はきちんと把握する、ということですね。で、請け負う側は、結果が出なければ何人月使おうとも1円ももらえない、ということです。このほうが、本来はフェアなお取り引きになりますし、結果的にコスト、時間、社内リソースも最低限で済む。

顧客として成長する、なんて偉そうな言い方になってしまいますが、一段上の仕事になっていく気がする今日この頃です。

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