未来を味方にする技術 ~新しいビジネスを創り出すITの基礎の基礎
斎藤昌義さんから、新しい著書をいただきました。
読み始めてみると、あまりに面白いので再度kindleで購入。昨日、今日で2回読み直しました。本書は、ITを生業にする人向けではなく、むしろITを敬遠している経営者に向けてのメッセージです。
第一章、第二章では、現代に起きているITを活用したビジネス、兆候について書かれています。AirBnBやUberといった、ユーザーから見ればアプリに過ぎないサービスが、世の中を変えつつある現代において、我々はどうすればいいのか、そこを紐解いていく流れになっていて、思わず引き込まれてしまいます。
第四章では、「Uberist」について書かれています。
ところで「Uber」の意味をご存じでしょうか。「優れた」あるいは「突出した」という意味があるそうです。まさにUberは、世の中の常識を変えてしまうような突出したビジネスとなりました。(第四章 Uberistになるための3つの原則より)
ここには3つの原則が書かれているのですが、僕がもっとも賛同したのは「第一の原則:課題を実感する」です。
最近は、スタートアップ企業が増えていて嬉しい傾向ではあるのですが、やりたいことを事業化する起業家ばかりではなく、「社長になりたい」がスタートになっている人も少なからずいるようです。それはそれでモチベーションとしては構わないのですが、ビジネスの現場に関わらないようでは話にならない、と思うのです。
例えば、営業担当の人たちを支援するビジネスだとすると、営業の現場がどうなっているか、を自ら確認し、体感する必要があります。「オレは社長だから」と、社長然としてデスクにふんぞり返っていたり、中にはスタートアップなのに社長室を作って、そこに収まりきってしまう人がいるようですが、僕から見れば感心できる行為でない、と感じます。現場を知らなくて、新しいビジネスを設計・構築できるはずがない。
そんな大事なことを再認識させてくれる書籍です。もっとお伝えしたいことはあるのですが、ネタバレになってしまうので、ぜひご一読ください。