【新しい働き方8】起きている時間を最大限有効に使うツール
最近いただくご相談で多いものが、「iPad/iPhoneを導入したのだけれど、あまり活用できていない」というものなのです。なぜ活用できていないのか、の前に、現在はどのように使っているのか、をお尋ねするようにしています。お伺いしてみると、「メール、インターネット、諸々」と、いくつかの使い方が出てきます。お伺いする限りでは「活用できていない」というほど使えていないわけではなさそうな。
ここに「PCのマジック」が潜んでいます。つまり、今までPCを使ってきたので、PCくらいあれこれ出来なくてはいけない、と思い込んでしまうところがあるのですね。だから、「出来る」の基準がPCになっている。しかしこれは、フォードが自動車を作る前に人々が言っていた「もっと速い馬がほしい」に近しい物があります。まあ、その逆なんですが。
PCは、営業のみならず、情報システム部門、管理部門とすべて同じモノ。スペックは多少違えど、経理担当者も、総務も、管理職も一般社員も、同じモノを支給されてきました。CPUのスペックとか、デスクトップとノートとか、あるいはインストールされたソフトウェアに多少の違いはあっても、画面があって、物理的なキーボードがあり、マウスもあり、ということは同じ。
しかし、iPadは位置づけが違うと思うのです。出来ないことがあるから、本業に注力する時間が増えるとか、起動時間が極めて短いから、ほんの少しの時間でもメールに返信出来たり。立ったままでネットを確認出来るというのもいいですね。PCを立ったままで使える、というのは、一部の人の特技であって(笑)一般的ではありませんしね。
僕は、iPadやiPhoneなどのスマートデバイスが本領を発揮するのは、「時間を立体的に使うこと」だと思っています。一番分かりやすいのが移動中。電車の中でメールに返信をするとか、移動中に作業が出来ることですね。移動+メール、という、同じ時間の中を立体的に使う。昭和の時代であれば、移動中は移動しか出来ませんでした。あ、精々音楽を聴く、とかですかね。本を読むとか。移動中に仕事を済ませてしまう、というのは、一部の人は出来たかも知れませんが、多くの人には無理だったのではないでしょうか。
立体的に使うというのは、無駄な時間をなくすことでもあります。お客様先で会議室に通され、プレゼンテーションするのにPCを起動させる時間に雑談をしてお客様を待たせる、という時間も短縮させなくてはなりません。あるいは、複数のメンバーで訪問してお客様にお見せしたい資料を切り替える際にVGAケーブルを差し替える時間も、例えばiPadとAppleTVを持参すれば、かなり短縮できます。少なくとも30秒くらいかかっていた時間が、1秒もかからないうちに切り替えることが出来る。
「仕事仕事に追われて何が楽しいのか」とおっしゃる方がいます。「そんなに仕事をたくさんしてどうするのか」ともおっしゃいますが、それは僕は違うと思います。少ない時間でより多くの成果を出すことが目的であり、その取組の結果として自分の時間(学ぶ時間も含めて)をより多く確保出来るようになる。そこが大事なところなのですよね。こういう提案は、いわゆるシステム会社さんに相談しても無理。ダメとかそういうことではなく、働き方を変えるなんてのは、彼らは門外漢ですから。
「そうは言っても、iPadの導入とか、どうやって進めていいのか分からない」とおっしゃる方もいらっしゃいます。3月7日には、六本木ヒルズで導入のプロセスを具体的にお見せするセミナーを開催予定です。詳細は本ブログまたはイシンのサイトでご紹介いたしますので、ご覧ください。