実務経験のないコンサルタントの苦しみ、この本を読むべし
企業としては一切関わりのないディー・エヌ・エーさんですが、なぜか南場智子社長のブログが好きで、というか書き口調が好きで、以前はGoogle Readerで読んでいました。その後、ご家庭の都合で代表を辞任されていましたが、最近になって少し活動量が増えてきたようで、「不格好経営―チームDeNAの挑戦
」という本を出版されました。不恰好という言葉が南場さんらしくておもしろい。早速、購入して読み始めている次第です。
ご存じの方も多いと思いますが、南場さんはマッキンゼーでパートナーまで努め、その後にディー・エヌ・エーを起業されます。本書の第1章から少しだけ引用させていただきます。
さらに言えば、愚かなおごりもあった。自分が経営者だったらもっとうまくできるんじゃないだろうか。なんでもっと思い切った改革ができないのか。なぜ中途半端に実施するんだ。私だったら・・・。もしそんなふうに感じているコンサルタントがほかにもいたら優しく言ってあげたい。あなたアホです。ものすごい確率で失敗しますよ、と。
こういうコンサルタントさんって決して少なくないのだろうな、と。僕自身も、現在は業務コンサルタントとして携わることが多いですが、実務経験だけはたくさん経験しており、どうすると成功するのか、というよりも、どうすると失敗するのか、ということは十二分に理解しています。だから、言いっぱなしのコンサルティングは出来ません。かならず自ら関わり、入り込んでお手伝いするのが僕のスタンス。たくさんのドキュメントを作って「1cmで1,000万円」なんて揶揄されるような仕事はできない。
新卒でコンサルティングファームに入社して実務経験のないコンサルタントさんは、ぜひ読んでみるべきだと感じる一冊でした。いえ、まっとうなコンサルタントさん、経営者の方にももちろんオススメです。