登山家「栗城史多さん」のお話を伺って考えたこと
先日、都内某所で栗城史多さん(@kurikiyama)のお話を伺う機会がありました。ご存知の方も多いと思いますが、いろいろな山を無酸素で登っている方です。彼の登山スタイルには、ネットで見る限りいろいろな批判があるようですが、僕にとって僕がやったこともないことに挑戦し続ける栗城さんのお話に魅了された、あっという間の2時間でした。
栗城さんの最初のメッセージが「見えない山を登っている全ての人達へ」というものです。これは栗城さんのホームページにも出てきます。「たしかに、僕たちは日々『見えない山』に登っているよな」と感じましたね。
僕自身は登山をしようと考えたことがありませんし、実際に山に行く機会も少ないです。それでも、栗城さんが実際に登っている姿を映像で見てみると、ただ「すごい!」という声しか出てきませんでした。(栗城さんの映像は、YouTubeで見ることができます)実際に登る場面や、エベレストの5,000m以上のところからのUstream中継など、様々な取り組みに挑戦されています。
僕たちは、ビジネスにおいて、あるいはプライベートな場面において、ともすると初めての取り組みに躊躇してしまうことがあります。また、苦しいことがあると、その状況を憎みたくなります。しかし栗城さんは、「この苦しい状況に感謝」と言います。苦しい状況があったからこそ、登り切ったときの達成感がある、と。
僕たちは、ともすると、今の環境を不満に感じ、周りの人を妬み、中には貶めようとする人さえいます。しかし、周りに感謝している人は、そんなことは考えもしませんし、何より心が豊かである気がします。栗城さんは実際に、登っている最中に「ありがとう」と言いながら登っていると、脳が落ち着き、酸素の使用量が減る気がする、と言います。それは実測されたわけではないのでしょうが、なんとなくわかる気がします。カッカしている人は、酸素の使用量が多いように思いますから。
個人でも企業でも、石橋を叩いて、さらに渡らないくらいの人、あるいは企業を見かけることがあります。「挑戦」を嫌う傾向というか。
栗城さんのお話を伺って、今の日本に足りないのは「挑戦する心」というか「意気込み」である気がしてきました。もちろん自分自身も、です。せっかくベンチャー企業を立ち上げたのですから、挑戦する心を忘れないようにしなくては、と強く感じることができた瞬間でした。栗城さん、ありがとうございました。