「現場力」のないコンサルタントってどうよ
少し大袈裟かも知れませんが、ソフトバンク時代を含めてベンチャーで働いてきた人間は、現場感というか、地に足が付いていない会社員を見ると不安になります。「だいじょうぶぅ?」と思ったり。
現場というのは、小売の現場であり、製造の現場、B2B営業の現場を含め、全てのビジネス基盤である「現場」です。これを知らないで四の五の言っても、説得力もない。まさに机上の空論です。
僕自身、前職、前々職と、会社を立ち上げ、事業を立ち上げ、サービスを立ち上げてきました。航空券の卸売り、ADSL事業の立ち上げから運用、コールセンターの立ち上げ、固定電話サービスの立ち上げ、オンラインゲームポータル事業の立ち上げなどなど、今から思い返すとものすごく前の話のように感じますが(笑)、ここ10年くらいの出来事なんですけどね。
そういう現場で仕事をしてきた人間からすると、現場を知らないコンサルタントや、現場がどうなっているのか分からない投資会社の社員は、ビジネスの構造が理解できていないということになってしまいますよね。
あ、コンサルティング会社全部とか、コンサルタント全員が、という話しではありません。僕が知っているコンサルティングファームやコンサルタントの中にも、立派に現場を理解し、それを机上で分かりやすく分析し、企業に役立つ方法を考え、実行している人たちが大勢います。
ただ、残念ながら、若い頃から机上でしか仕事をしておらず、先輩コンサルタントが何を考え、どう動いているのかを理解していない人たちも、少なからずいるんですよね。そういう人たちは、机上、特にネットにあるような情報を振りかざしていることが多いようです。
結果的に、言われたことだけやる、言われたことしかやらない、言われないとやらない、というようなバッドスパイラルに陥ってしまうんでしょうか。
現場で何が起きているのか、を理解することが、事業の本質ですし、ビジネスそのものであるわけですよね。それを知らないことには、何を言っても説得力がない。経験以上の理論はない、と言われてしまいかねませんよね。
先日来、いくつかの企業の方々とお話をしていて、そういうコンサルタントが来ていて困る、ということを伺った次第です。僕もそう言われないように、まだまだ現場を走り回りたいと思います。