プロは「HR」ではなく「HRM」を考えている
»
IT業界にいると、やたらと2文字、3文字の略語が多くて、他業界の人にはとても分かりづらいものですね。CRM、PLM、ERP、SFAにIVR。あ、これはITといえばそうだけど。(苦笑)
最近は人材紹介ビジネスの方々が「HR」という言葉を使うことがあり、ちょっと気になっています。あ、ちなみに人材紹介ビジネスと人材派遣ビジネスは、似て非なり。人材派遣ビジネスを開業するには、いろいろな資格が必要ですし、研修室を設けないといけないなど、ハードルは(人材紹介ビジネスに比べて)数段高いようです。
さて、「HR」。ヒューマンリソースのことなのですが、日本語で言えば「人材」。だからなに?という気がします。「HRM」なら分かります。ヒューマンリソースマネジメントですから、人材を管理し、あるいはケアをしながらビジネスを推進していく。また、人材を育成し、成長の伴走をする。これは、上長、そして人事部門の大事な役目です。社内にいると、紹介されただけでは終わらない。紹介されて採用した社員に対して、その後にも責任があります。採用した社員が自社で仕事ができるようにし、あるいは売上があがるように補助をする。
「あいつは売上が全然なんだよな」
そんなことを言っている上長がいるとしたら、それはアマチュア。プロの上長なら、その言葉は天に向かって唾を吐いているようなもの、ということを知っていますから、そんなことは言わない。
以前、ある企業の取締役が、自分が採用した社員がいっこうに売上を上げることができないからと、その社員の給与の一部を自分自身の給与から支払っていたというお話を聴いたことがあります。ま、この善し悪しはあるとして、自分が採用した社員に対しては、これほど責任を持っているということですね。ちなみに、この部下の方は、現在はものすごく成長しておられ、優良子会社の社長を勤めておられます。
人材紹介ビジネスの方々全てが、紹介しっぱなしとは思いませんし、そうではない方々も存じ上げていますが、我々採用する側は、「HR」ではなく「HRM」を考えているのだということを知っておいていただきたいものですね。そして、僕たちは本気でHRMを考え続けなければならないのだと思います。
SpecialPR